IT営業への転職を考えている人にとって、やりがいやきつい部分は気になりますよね。
実際に、他の職業と同じでIT営業にもやりがいやきつい点は存在します。
今回はそういったIT営業のやりがいやきつさについて詳しく解説しますので、これからIT営業へ転職を考えている人にとって有益な情報となるはずです。
実際に全くの未経験からIT営業へ転職し、これまで10年間の継続勤務の中で約5億円を売り上げてきた私が解説しますので、一例として参考になるはずです。
✓ IT営業はやめておいた方が良い?
✓ IT営業はこれからいらなくなる?
✓ IT営業の将来性は?
✓ IT営業の年収は?
このような疑問にも触れていきますので、気になっている人はぜひ最後までご覧ください。
IT営業について
まず初めに、IT営業について簡単に解説します。
IT営業についての簡単な解説が不要な人は次の項目まで移動してください。
IT営業の仕事内容
IT営業と言ってもその仕事内容(仕事の種類)は多岐にわたります。
主な分類としては、「ハードウェア営業」、「ソフトウェア営業」、「SI(SIer)営業」、「SaaS営業」が挙げられ、それぞれ特徴があります。
良い面 | 悪い面 | |
---|---|---|
ハードウェア営業 | ハードウェア業界で生き残っているのは大手企業が多く、就職できれば安泰感がある。 | 基本的にはどの企業も同じような商材となるため差別化が難しい。高い営業力が求められる。 |
パッケージ営業 | ハードウェア業界よりも入り込みやすく、ソフトウェアについての知識も習得しやすい。 | カスタマイズができないため、ハードウェアと同様に差別化が難しく高い営業力が求められる。 |
SI営業 | 顧客の悩みに寄り添って仕事ができるため、解決できた際の達成感(喜び)が大きい。 | ソフト・ハードともに扱う為、幅広い知識が必要とる。また、顧客や提携企業との調整も多くなる。 |
SaaS営業 | 先進的な企業が多く、働きやすい環境(在宅勤務ができる等)も整っている傾向がある。伸びている業界のため給与面も期待できる。 | よりチームワークや協調性が求められる業界のため、個人でガンガン売り上げを伸ばしたい人には不向きな面も。 |
IT営業の年収
IT営業は営業職の中でも年収は高い位置に分類されます。
IT営業は営業職の中でも高収入
IT営業の年収は一般的に400万円~600万円と言われ、厚生労働省の統計では全体の平均年収は530万円と、全職種の中でも高額となっています。
実際に私もIT営業へ転職した後、20代後半で年収500万は超えてました。
ハードルは高いですが、中には30代で年収1,000万を達成するケースもあるようですので、そう考えるとIT営業も給与面では夢のある職業と言えますね。
また、IT営業の年収については別の記事で詳しく解説しているので、よろしければそちらもご覧ください。
IT営業のキャリアパス
IT営業のキャリアパスも色々考えられますが、主に「マネージャー(管理職)」、「エンジニア」、「管理部」、「関連企業への転職」、「起業」が挙げられます。
✓ マネージャー(管理職)
✓ エンジニア
✓ 管理部(総務や社内インフラ系の管理部署)
✓ 関連企業への転職
✓ 起業
他の職種と違って特徴的なのは「スキルを身に着けてエンジニアとなり、その後企業する」という人がけっこう多いことですね。
なお、IT営業について詳しくは別の記事で解説していますので、よろしければ併せてご覧ください。
次からは今回のメインテーマである「IT営業のきつい部分ややりがい」について解説していきます。
IT営業のきつい部分:7選
ここからはIT営業のきつい部分について解説します。
実際は、所属している企業や取り扱う商材によって異なりますが、良く言われるきつい部分を7つピックアップしました。
身につけなければいけない知識が多い
IT営業は初めに覚えなければいけないIT関連の知識や商材に関する知識が多いため、けっこう大変です。
ただし、これは営業職だけでなくIT業界全般に言えることでしょう。
IT業界は技術進歩のスピードが速く、常に新しい情報に溢れており、特に最近人気となっているSaaS業界は進歩のスピードが速い傾向にあります。
SaaS営業はIT営業の中でもおすすめではありますが、常に同じようなことをしたい人にとってはきつい職種になるでしょう。
顧客と開発の板挟みになりやすい
IT営業は顧客の要望に対して最適な提案を行わなければいけませんが、時には顧客の要望に対して開発(システムエンジニア)からNGがでて板挟みになってしまうことがあります。
NGの理由は状況により様々ですが、主に技術的に不可能な場合、開発予算がとれていない場合、納期に間に合わない場合の3点が挙げられます。
✓ 技術的に不可能
✓ 開発予算がとれていない (開発コストが見合わない)
✓ 開発が納期に間に合わない
IT営業は顧客の要望に対して全て「Yes」で答えていてはダメなので、開発側の意見も加味して顧客に説明等を行い、最適な落としどころを見つける必要があります。
特に、カスタマイズ可能な商材を扱っているSier営業はこのようなケースが多く発生しますので、どうしても苦手な方はSier営業は避けた方が良いかもしれません。
商材が差別化しにくい・他社に劣っている場合
営業職全般に言えることですが、差別化できない商材や、そもそも競合他社より劣っている商材を扱っている場合はけっこうきつく、IT営業の中ではハードウェア営業・ソフトウェア営業にその傾向が見られます。
多くの場合、顧客は競合他社の商品も含めて機能面や価格面の比較検討を行います。
商品が競合他社より優れている場合はやり易いですが、似たような商品や機能が劣っている場合は価格を無理やり下げたりトークで売り込む必要が出てきます。
✓ 値下げ競争になってしまう可能性がある
✓ 営業トークでなんとかする必要性が高くなる
ただ、自社と他社の商品が全く同じということはほとんどなく多少の違いは必ずあるため、各商品の違いをしっかりと把握して、少しでも顧客のニーズに刺さる提案を行うことが重要です。
顧客のニーズをしっかり聞き出し、そのニーズに対して最適な提案を行えば、自社商品が売れる確率がグッと上がるでしょう。
場合によっては緊急対応が発生する
扱っている商材によっては時間外や休日にも緊急対応が必要な場合があり、けっこうきついと感じる人も少なくないです。
なぜ営業職で緊急対応が必要な場合があるかというと、営業が顧客の窓口になることが多く、その場合、何かシステム障害が発生した際にまずは営業に連絡がくるからです。
また、特にインフラ系システムや医療関連システムを扱っている場合、システム停止による影響が大きくなるため、緊急時は早急な対応が必要となります。
✓ システム障害の際にはまずは営業に連絡が来るから
✓ インフラ系や医療係システムは障害の影響が大きいため、緊急対応が発生しやすい
余談となりますが、緊急対応の際でも実際に技術的な対応を行うのはエンジニアとなるため、実はエンジニアの方が時間外や休日対応の割合は大きく、そういった意味では大変な職業だったりします。
なお、企業によっては夜間や休日の緊急受付体制を整えているケースがあるため、その場合は営業が対応する必要はありません。
緊急対応は精神的にけっこうきついので、転職活動を行う際には緊急受付体制を整えている企業、または、そもそも緊急対応があまりないような企業を選ぶことをおすすめします。
ちなみに、私の場合は緊急対応が発生する可能性はあるものの、頻度としては年に数回程度なのであまり負担やストレスは感じていません。
アフターフォローが大変
多くの場合、IT営業は商品を売って終わりではなく、自社商品を使い続けて頂くためにアフターフォローも重要です。
ただ、そのアフターフォローもけっこう大変で、顧客データを管理して使用状況に基づいてフォローを行ったりする必要があります。
例えば、主に5年毎に更新が行われているシステムの場合、4年目を過ぎたあたりからアプローチを行ったり、また、顧客満足度向上のために定期的に連絡をとって問題がないか等のヒアリングを行ったりもします。
✓ 顧客の商品更新時期を管理して、タイミングをみてアプローチする
✓ 満足度向上のために定期的にヒアリングを行う
ただ、こういったアフターフォローの役割は「カスタマーサクセス(顧客の成功)」と呼ばれていて、主にSaaS業界となりますがカスタマーサクセス専門の担当者がいる企業も増えてきています。
カスタマーサクセス(顧客の成功)とは?
・自社サービスを導入してくれた顧客に対しサポートを行うことで継続率を高める役割を持っている
・新しいサービスの提案も行い売り上げアップも図る
また、SaaS以外にもそういった役割分担を行っている企業も増えてきている印象を持っていますが、実際に転職する際にはその企業でどのような役割分担をされているかも見極めると良いでしょう。
ちなみに個人的な感想を言うと、もちろんその営業の業務量等にもよりますが、役割分担はしっかりとされている方が良いと感じています。
1顧客に対して複数の担当者が関わることになるので顧客目線ではおっくうに感じる可能性があるというデメリットはありますが、それを考慮しても各個人の役割に集中できて効率的ですし、チームで対応できるので1人よりも精神的負荷が低いというメリットが大きいと思われるからです。
調整に時間がかかる・契約締結までの準備が多い
IT業界はその辺りのお店に売っている商品とは違い、すぐに商品が売れるわけではありません。
ハードウェア営業やソフトウェア営業はIT業界の中でも比較的短い期間で売れていくのですが、特にSier営業となると商品単価が高くなる分、社内・社外の調整や顧客に対する資料作成等の準備が多くなります。
✓ 商品単価が高くなる傾向があるので、顧客もより慎重になって選ぶから
✓ 顧客に対する資料作成等の準備も多くなるから
ちなみにSierといっても様々ですが、中には数百万~数千万、商品によっては億単位となる場合もあります。
商談の流れとしては商品紹介→要件定義→見積作成→契約のような大まかな流れがありますが、各セクション毎にやることも多く、商談期間も長くなると1~2年に及ぶこともあります。
商談の主な流れ
・興味を持って頂いた顧客にアプローチします
・場合によっては資料を作ってプレゼンを行います
・競合他社との比較資料を作ったりすることも
・顧客が求める要件(要望)をまとめ、形に残します
・対応できない要望もあり、それを顧客とすり合わせて定義するのが大変です
・要件に基づいた見積を作成します
・値引き交渉も良くあるため、社内と顧客両方の調整が必要になります
・無事注文を頂けたら、契約書等の事務手続きを行います
・企業によっては契約書を営業が作成することもあり、その場合はけっこう大変です
ノルマがきつい
IT営業は営業職となるので、ノルマがある企業も多く存在します。
ただし、IT営業は他の営業と比較してノルマのストレスが低くなる傾向があるようにみられます。
なぜなら、IT営業はチームノルマのケースもけっこう多く、その場合は個人ノルマよりも精神的ストレスが分散され、個人の負荷が軽減されるからです。
また、企業によってはそもそもノルマがない場合もあり、実際私が勤めている会社はノルマはありません。
営業課としての通期目標があるだけです。
✓ チームノルマのケースも多く、個人ノルマよりストレスが分散されるから
✓ そもそもノルマがない企業も存在する
ちなみに、チームノルマとなっているのは特にSaaS業界に多くみられます。
もちろん、厳しい個人ノルマを課している企業もあるかと思いますので、転職する際はどの程度のノルマがあるのかを見極めるのも重要なポイントになるでしょう。
IT営業のきつい部分まとめ
ここまで挙げたIT営業のきつい部分をまとめます。
1.身につけなければいけない知識が多い
2.顧客と開発の板挟みになりやすい
3.商材が差別化しにくい・他社に劣っている場合
4.場合によっては緊急対応が発生する
5.アフターフォローが大変
6.調整に時間がかかる・契約締結までの準備が多い
7.ノルマがきつい
それぞれきつい部分をみてきましたが、1つお伝えしたいのは「結局はどの仕事にもきつい部分があり、自分がどこまで許容できるかが重要」ということです。
IT営業は働き方や給与等、とても魅力的な部分がある反面、もちろんきつい部分も存在します。
そのきつい部分が自分にとって本当にきつく感じるのか、きついとしても総合的にみて許容できるのかが大切ですので、この記事ではIT営業への転職を考える上でその判断の参考にして頂ければと思っています。
また、今回挙げた部分全てがIT営業にあてはまる訳ではないので、「これだけは許容できない」という点があれば、それを避けられる企業を探せばOKです。
転職エージェントを利用する場合はプロのキャリアアドバイザーがサポートしてくれるので、そこでしっかり相談するようにしましょう。
IT営業のやりがい・楽しい部分:7選
次に、IT営業のやりがいや楽しい部分について解説します。
ITに関する知識・スキルを習得できる
IT営業はもちろんIT業界で仕事をすることになりますので、必然的にIT関連の知識やスキルが身に付きます。
身に着けること自体はけっこう大変できつい部分としても挙げてますが、逆に言うとIT関連の知識やスキルが身に付くことで確実に自分のためになりまし、IT業界にいることのやりがいとも言えるでしょう。
私自身、IT関連の知識やスキルは仕事以外のプライベートでも役立ってますし、ITがより身近になることで生活が豊かになったと感じています。
ITの最新技術に関われる
上記に関連しますが、ITを仕事にすることでIT関連の最新技術に関わることになります。
もちろん一言でITと言ってもかなり幅広いので、取り扱っている商材や企業にもよりますが、新しいものが好きな人にとってはとてもやりがいがあって楽しい仕事と言えるでしょう。
ちなみに私の場合、IT営業になる前は最新技術やIT関連の情報にあまり興味はなかったのですが、IT業界に入ったことで、そういった新しい技術や情報に興味を持つようになり、それを習得したり知ることに楽しみを感じるようになりました。
ITや新しいものに興味がない人でも、IT業界に入ることで興味が沸くようになる
→最新技術に触れる機会が多くなるので生活が豊かになる
以前の私と同じように、今現在あまり興味がない人にとってもおすすめできるポイントかもしれませんね。
顧客から感謝・信頼される
顧客から「ありがとう!」と言って頂けることは、顧客との距離が近い営業職のだいご味で、やりがいの1つとも言えるでしょう。
私自身も強く感じていることですが、顧客の要望を考えながら提案を行い、それが契約に結びついて実際役に立っているところをみると、「ああ、やって良かったな」と、とてもやりがいを感じます。
お客さんに感謝されるのは気持ちいが良いことですし、仕事に対するモチベーションもアップしますよね!
更に、「〇〇さんに相談して良かったよ!」と名指しで感謝の言葉を頂いた際には、嬉しさからこれまでの苦労や疲れが全て吹き飛びますね。
お客さんに名指しで感謝されるのは格別に嬉しいことです
今後のお付き合いの中でまた自分から商品を購入してくれることもありますし、人との結びつきもできますので、とてもやりがいのある部分だと思います。
チームで仕事ができる
IT営業は個人ではなくチームで動くケースが多く、特にSaaS業界には多く見られます。
SaaS業界に多く見られますが、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスというそれぞれの役割に分かれて、チームで取り組んでいくという企業も増えてきています。
感じ方は人にもよるかとは思いますが、仲間と一緒に1つのゴールに向けて進めていくことは個人でやるよりもとてもやりがいを感じる点かと思っています。
契約が取れた後にチームの皆で行う飲み会は最高ですし、失敗したとしてもチームで反省点を出し合い、次に進めることができます。
また、失敗のストレスも分散されるので落ち込みにくいというのも良い部分だと思います。
自由度が高い
IT業界は先進的な考えを持っている企業が多いため、自由な働き方を取り入れているケースも多いです。
自由といっても色々ありますが、主に以下の2点が挙げられます。
IT業界の特長ですが、IT営業もリモートワークが可能な企業が多く存在します。
別の記事で詳しく解説していますが、リモートワークはメリットが大きく、とてもおすすめの働き方です。
プライベートの時間が増えて私生活も充実しますし、あまり好きではない上司と顔を合わせなくてもいいので(笑)魅力的な働き方です。
最近は物事が変化するスピードがとても速く、状況に合わせて柔軟に対応することが求められる時代です。
古い体質の企業では仕事の進め方が完全にテンプレ化していて自分の考えで進めることができない傾向がありますが、IT企業においては、変化に対応するためにある程度は現場判断で柔軟な対応を任せている傾向が見られます。
特に変化が激しいIT業界において、生き残っていくためにも各メンバーが考えて行動することが求められています
→テンプレ化したやり方ではなく、自分で考えて仕事をすることができます
仕事のやり方で課題があれば発信して改善することができますし、そういった意味でもとてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。
給料が高い
冒頭でも触れましたが、IT営業は営業職の中でもランキング3位と高給の職業です。
もちろん仕事なのできつい部分はありますが、その頑張りが毎月の給料に反映されるのでやりがいを感じる部分になります。
私自身も実際にIT営業へ転職して年収が200万円程アップして、以下のことができるようになりました。
・友人との飲み代が気にならなくなった
・40万程度のゲーミングPCが難なく買えるようになった
・家族との外食や旅行が増えた
・収入が安定したのでマイホームが買えた(もちろんローンですが)
・将来の不安が解消でき、前向きに過ごせるようになった
もちろん仕事はお金が全てではないですしそこにやりがいを感じない人もいるかとは思いますが、生活水準に直結しますので、重要なポイントだとは思います。
エンジニアへの転向も可能
IT営業は営業職と言えどもIT関連の知識やスキルが求められるため、その延長でエンジニア(技術職)に転向することも可能です。
私自身、全くの未経験からIT営業に転職した後、一時期エンジニアに転向していた期間がありました。
転向した理由としては、より近い場所で顧客に貢献した実感を持ちたかったことですが、エンジニアもとても魅力のある仕事だと思いました。
今では管理職の立場になりましたが、IT営業のキャリアパスとしてエンジニアの可能性もあることはとても面白い部分だと思います。
IT営業のやりがい・楽しい部分まとめ
ここまで挙げたIT営業のやりがいや楽しい部分をまとめます。
1.ITに関する知識・スキルを習得できる
2.ITの最新技術に関われる
3.顧客から感謝・信頼される
4.チームで仕事ができる
5.自由度が高い
6.給料が高い
7.エンジニアへの転向も可能
いかがでしょうか。IT営業はきつい部分はありつつも、このようなやりがいもあります。
10年間勤めている私の感想としては、総合的に見てやりがいや魅力的な部分の方が大きく、とてもおすすめできる仕事だと思っています。
先にも述べましたが、企業や扱う商材によってもきつい部分ややりがいは変わってくるので、転職の際には企業選びは慎重に行うようにしましょう。
「IT営業はやめとけ」と言われる理由
時には、「IT営業はやめとけ」と言う人がいます。
私自身も転職活動を行っている際にはある友人から言われました。
ではなぜ「やめとけ」と言われるのか…IT営業に転職後、10年間勤めて分かってきましたので解説したいと思います。
サービスの変化が激しくキャッチアップが大変だから
各業界は日々色々な進歩を遂げていますが、ことIT業界においては特に顕著で、テクノロジーの発展とともに業界の成長スピードも凄まじいです。
IT企業は自社の商品はもちろんのこと、社内で使用するツール等も常に最適解を求めて新しいもとを取り入れる傾向にありますが、社員としてはそのような新し情報を常に拾い、自分の中に落とし込んでいく必要があります。
IT業界は進歩のスピードが速く、情報をキャッチするのが大変です
そのため、例えば(多少語弊があるかもしれませんが)工場のように常に同じことを続ける方が性に合っている人にはやめておいた方が良いと言えるかもしれません。
残業が多くなる場合があるから
もちろん企業にもよりますが、場合によっては残業が多くなることもあり得ます。
扱う商材にもよりますが、特に繁忙期は見積作成やその他の事務処理等が重なって残業が増えてしまうこともあるため、そういった企業を見てきた人は「IT営業はやめとけ」と言うかもしれません。
でも、どの業界や職種だったとしても繁忙期はしょうがないですよね。
年間を通して見たときにホワイトな働き方が出来てれば良いかと思います。
そうですね、最近の企業の傾向としては働き方改革推進の観点で残業削減に取り組んでいるケースも多く、IT企業においては先進的な考えを持っている傾向にあるので、残業削減が進んでいる企業も多いと思われます。
実際、私の会社でも残業削減は積極的に取り組んでいて、例えば休日出勤した際は必ず振休を取るような仕組みにしている等、社員の労働時間はとてもホワイトです。
最近の企業は働き方改革の一環で残業削減にも積極的に取り組んでいるケースが多い
なお、スタートアップ企業や走り出しのベンチャー企業はそこまで至ってないケースも多いので、残業を限りなく減らしたい人はスタートアップ企業や走り出しのベンチャー企業は避けることをおすすめします。
ノルマに追われる場合がある
きつい部分でも上げましたがIT営業は営業職のため、「ノルマがきついからやめとけ」と言われることもあります。
ただ、IT営業はノルマに厳しい企業もある一方で、逆にノルマに対してストレスを感じにくいケースも多く存在します。
✓ 個人ノルマではなくチームノルマのため、精神的負荷が分散される
✓ ノルマ未達成でも特にペナルティがない(とはいえ達成努力は大事です)
✓ そもそもノルマがない
ちなみに私は、「そもそもノルマがない」のケースに該当します。
以前の私もそうでしたが、営業職はノルマに対するネガティブなイメージがあると思うので、必ずしもそうではないことを理解して、転職する際には自分に合った企業をしっかり選ぶようにしましょう。
「IT営業はやめとけ」と言われる理由まとめ
ここまで「IT営業はやめとけ」と言われる理由について解説しましたが、内容をまとめます。
✓ サービスの変化が激しくキャッチアップが大変
✓ 残業が多くなる場合がある
✓ ノルマに追われる場合がある
「IT営業はやめとけ」とよく言われる理由として、上記3点を挙げました。
じゃあ「IT営業は実際にやめておいた方が良いのか?」という問いですが、私は決してそのようなことはないと思っています。
自分自身の経験が大きいのですが、IT営業はもちろん大変できつい部分もあるものの、とてもやりがいがあって自分の生活を豊かにしてくれるおすすめの職業だと感じています。
ただ、全ての人におすすめできるかというと、そうでもありません。
ここまでみてきたIT営業のきつい部分ややりがい、やめとけと言われる理由について、総合的に判断して「自分には絶対合ってないな」と思った人はやめた方が良いと思います。
「自分はやってみたいかも」と少しでも思った人は前向きに検討して頂ければ良いですし、「まだちょっと良く分からない」と思った人は、他の要素についても情報収集して考えてみて頂ければと思います。
次の項からは、IT営業の向き・不向きや、必要な能力・スキル等について触れていきます。
IT営業の向き・不向きについて
IT営業はおすすめの職業ではありますが、もちろん人によって向き・不向きがあります。
向いている人にはもちろんおすすめではありますが、向いていない人は慎重に考えた方が良いでしょう。
簡単ですが、向いている人と向いていない人の特長をまとめましたのでご覧ください。
IT営業に向いている人 | IT営業に向いていない人 |
---|---|
人と接するのが好きな人 個人よりチームで進めることが得意な人 根性論よりも論理的思考で考えられる人 新しいことが好きな人 IT技術が好きな人 | 人と接するのが苦手な人 チームよりも個人プレイが得意な人 根性論・精神論でなんとかしたい人 常に同じような仕事がしたい人 IT技術に興味がない人 |
人とのコミュニケーションや新しいものが好きで、論理的に考えられる人が向いてると言えますね!
そうですね。次に、IT営業にはどのような能力が求められるかについて触れていきます。
IT営業に求められる能力やスキル
IT営業に転職する上で、求められる能力やスキルについて解説します。
コミュニケーション能力
営業職全般に言えることですが、コミュニケーション能力が高ければ、顧客に商品(サービス)を紹介する 際により良い印象を与えられる可能性が高くなります。
また、社内の調整も円滑になるため、チームプレイが重要視されるIT営業には必要な能力と言えますね。
ヒアリング力
ここで言うヒアリング力とは、「顧客のニーズ(欲求)を引き出す力」を指しています。
顧客は様々な欲求からそれに見合う商品やサービスを求めますが、顕在ニーズはもちろんのこと、潜在ニーズも引き出すことが営業にとって重要なことになります。
提案力
提案力とは、「顧客の問題に対して、自社商品(サービス)による解決やそのメリットを分かり易く伝える能力」を指しています。
IT営業にとってはヒアリング力と併せて重要なポイントとなります。
資格について
「IT営業に転職するために資格は取った方がいいの?」という疑問が良くありますが、基本的にIT営業に転職する上で必要な資格はありません。
実際に私も全くの未経験・資格なしの状態からIT営業への転職を成功させてますし、多くの情報サイトや求人でも資格は必要ないと言われています。
なお、しいて言えば ITパスポートやITコーディネータ等、IT系の資格があれば転職に有利に働くかもしれません。
また、ここまで挙げた内容の他にも、詳しく解説している記事がありますのでよろしければ併せてご覧ください。
IT営業はいらないのか?今後の将来性について
次に、「IT営業はもういらないのか?」という話題について、現状と今後の将来性を踏まえて解説します。
IT業界の将来性について
まず、IT業界の将来性は抜群に良く、まだまだ成長産業のため、IT業界自体がなくなったり縮小していくことは現時点ではとても考えづらいです。
IT業界の将来性については全く心配いりません。
AIに仕事を奪われる?
「営業はもういらない」と言われる理由として、AIの発達がよく挙げられます。
AIが進歩すれば人間が行っている仕事も対応できるようになり、結果的に営業もいらなくなるのでは?という考えですね。
映画で「ロボットが生活の基盤になっている」光景を見たことがありますが、それが現実になるということですね。
只、実際にIT業界に10年勤めていて、多くのIT企業の方々と接してきた私の肌感では、「AIに仕事を任せてIT営業が不要となる時代は恐らく来るものの、それはまだ大分遠い未来の話」だと思っています。
IT営業の仕事はそこまで単純ではないため、AIに仕事を奪われるのは遠い未来の話
主な理由をざっくり言うと「IT営業の仕事はそこまで単純ではない」ということです。
IT営業の仕事内容は様々な種類がありますが、例えば以下のようなことが挙げられます。
✓ 顧客の発掘
✓ 要望(ニーズ)の引き出し
✓ 競合他社やメリット・デメリットを踏まえた上での提案
✓ 要件定義
✓ 見積作成
✓ 契約手続き
✓ アフターフォロー
これら全てが人の手を介さずに全てAIで行えるようになるのはまだ想像ができず、早くても数十年(後半)以上は先になると考えています。
但し、IT営業の仕事内容を効率化するシステムは多く存在し、これからもどんどん出てくると思われますので、それらをいかに使いこなせるかは重要になってくると思います。
また、商品やサービスを購入する場合、人は論理が全てではありません。
皆さんも経験はあるかと思いますが、その時々の感情によっても左右されるのが人間です。
確かに気分の浮き沈みで購買意欲も変わりますよね
そういった感情の機微を読み取って適切にアプローチできるのは人間の強みであり、AIがそこに到達するにはかなりハードルが高いと考えられますので、まだまだIT営業は必要と言えるでしょう。
更には、将来的にAIに仕事を奪われたとしても、そのAIをコントロールするのはITに長けた人間です。
そういった意味でも他の業界にいるよりIT業界にいた方が、その後のキャリアアップに有利に働くと考えられますね。
IT営業は実際おすすめなのか?
ここまでIT営業についてやりがいやきつい部分等をみてきましたが、私としては「IT営業は大変な部分もあるけど、やりがいや魅力がたくさんあってとてもおすすめできる職業」と捉えています。
今までIT業界と言えば「システムエンジニア」のイメージが強く注目されてきましたが、最近ではIT営業も人気職種となっていますし、実際に魅力的な部分もあり、私自身の経験からもとてもおすすめと言えます。
なお、IT営業のおすすめポイントについて、「なぜ今IT営業なのか」をテーマに詳しく解説した記事もありますので、よろしければ併せてご覧ください。
IT営業は未経験でも転職できるのか?
未経験からIT営業への転職を考えている人も多いかと思います。
では実際に「未経験でも転職できるのか?」という点ですが、結論としては未経験でも全く問題ありません。
IT営業は未経験からでも転職可能
理由として、実際に私も全くの未経験からIT営業への転職を成功させてますし、優良求人の中でも未経験歓迎としているところは多いです。
ただし、注意点としては未経験の求人は20代が中心となるため、30代の場合は何らかのキャリアがないと厳しいかもしれません。
未経験からのIT営業転職については別の記事で詳しく解説していますので、よろしければ併せてご覧ください。
まとめ
IT営業にはきつい部分もありますが、それ以上にやりがいや魅力的な部分が多く、とてもおすすめできる職業です。
きつい部分については、やりがいやメリットも考慮した上で自分がどれだけ許容できるかが大切なポイントになるため、総合的に自分に合っているか考えてみてください。
ただし、企業によってはきつい部分が避けられる可能性もあるので、転職を考える上では応募する企業の選定も重要な要素となります。
・IT営業はとても魅力的で、最近人気が出てきているおすすめできる職業
・きつい部分もあるけど、許容できない部分は避けるように企業選定をしよう
なお、あたなにとってきつい部分を避けて、より最適な企業に転職するためには、転職エージェントの利用をおすすめしています。
転職エージェントを利用すればプロのキャリアアドバイザーが企業選定を含めてあなたの転職活動をサポートしてくれるので、効率的ですし転職成功率もグッと上がります。
私が転職する際も実際に利用しましたが、全て無料で利用できますし、充実したサービスを受けられるので使わない手はないと思っています。
IT営業転職Infoでは、主に20代に向けてIT営業に転職するための転職エージェントをまとめていますので、もしよろしければこちらもご活用ください。
IT営業への転職を考えている人のために、少しでも役に立てれば嬉しく思います。
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