【IT営業とは?】仕事内容・魅力・必要な資格・キャリアパス等について

IT営業とは

こんにちは、SHAMOです。

ブラック企業から全くの未経験でIT営業に転職し、10年が経ちます。

今回は「IT営業とは?」をテーマに、仕事内容・魅力・必要な資格・キャリアパス等について解説します。

IT営業に興味のある方にとって有益な情報になっているかと思いますので、よろしければ最後までご覧ください。

 

目次

IT営業とは

IT営業について明確な定義はありませんが、ざっくり言うとITに関する商材(売るものやサービス)を扱った営業を指します。

スマホやパソコンの営業、通信回線の営業、ソフトウェアの営業等、様々な種類があります。

IT営業の仕事内容(種類)

IT営業の仕事内容はいくつかの種類に分類できます。

どの仕事を行うかについては勤めている会社や売り込む商材により異なりますが、ここでは主な仕事内容をご紹介します。

ハードウェア営業

ハードウェア営業はIT営業の中でも1番イメージがつきやすいかもしれません。

ざっくり言うと、パソコンや通信機器等、形があって目に見えるもの(いわゆる有形商材)」を売る営業を指します。

有形商材のため、業界的にはITとなりますが、いわゆる「ものを売る営業」のイメージですね。

有形商材とは…

有形商材とは、一般的に「形があって手に触れることができる商品」のことを言います。
※逆に、手に触れることができない商品(例えばU-NEXT等の動画配信サービス)を「無形商材」と言います。


なお、ハードウェア市場はだいたい大手に独占されていて商品の差別化も難しい為、高い営業力が必要となります。

パッケージ営業

パッケージ営業とは、CD-ROMやDVD-ROM等の媒体に入っているソフトウェアを売る営業を指します。

家電量販店に並んでいるOfficeソフト(Word、Excel等)やセキュリティソフトをイメージすると分かりやすいでしょうか。

確かにお店に並んでいるのを良く見かけますね

上記は一般の話ですが、法人向けのパッケージソフトもありますので種類は様々です。

基本的に顧客の要望に応じてカスタマイズができないため、ハードウェア営業と同様に高い営業力が求められるのが特徴です。

SI(SIer)営業

SI営業とは、「システムインテグレーター」または「SIer(エスアイヤー)」というIT営業のことを指します。

よくわからない…


はい、順を追ってご説明します。


まず、「システムインテグレーション」という言葉がありますが、これは一般的にシステム開発や運用などを請け負うサービスを指します。

お客さんの悩みを解決するためのシステムを作って、その運用を手助けすることですね

次に、「システムインテグレーター(略してしてSIer)」は「システムインテグレーションを請け負う企業」を指し、「SI(SIer)営業」とは、その企業の営業職(つまりシステムインテグレーションを営業する人)となります。

SI(SIer)営業はシステム開発だけでなく、ハードウェアも組み合わせた総合的な提案を行います。


そのため、提携企業との調整(見積を取ったり発注をしたり)も仕事となります。

SaaS営業

SaaS(サース)営業とは、SaaSビジネスに関する営業のことを指します。

また難しそうな言葉がでてきた…


こちらも簡単に説明します。

まず、「SaaS」とは、「Software as a Service」の略ですが(覚えなくて大丈夫です)、ざっくり言うとソフトウェアをクラウドサービスの形態で利用することです。

まだよく分かりません!


例えば身近な例で言うと、Netflix等の動画配信サービスや地図アプリ、スマホゲームなんかもSaaSの一種とされています。

あ、そうなんですね!知らなかったです

その他にはクラウド上で顧客管理等ができるサービスや、クラウド型のチャットツールなんかもあります。

また、SaaS営業の特長として、マーケティング」、「インサイドセールス」、「フィールドセールス」、「カスタマーサクセスの4つのプロセスに分かれていて、それぞれの担当者が専門性を発揮することで利益の最大化を図っていることも挙げられます。

一言でSaaS営業って言ってもいろいろ種類があるってことですね

はい、ざっくり説明します。

・マーケティング
インターネット広告を掲載したり、ウェブのセミナーを実施して、見込みのある顧客を探します。

・インサイドセールス
見込み顧客に対し、電話やメールなどのツールを使ってアプローチを仕掛けます。基本的に社内で完結するのでインサイドセールスと呼ばれます。

・フィールドセールス
商談確度が高そうな見込み顧客に対して商談を進め、受注までを行います。顧客の下に出向くことも多いのでフィールドセールスと呼ばれます。

・カスタマーサクセス
自社サービスを導入してくれた顧客に対しサポートを行うことで継続率を高めます。また、新しいサービスの提案も行い売り上げアップも図ります。


また、企業によっては全て4人の専門担当がいる訳でなく、例えばマーケティングとインサイドセールスを1人で担当する等で対応している場合もあります。

SaaS営業については別の記事で詳しく解説していますので、興味がある方は併せてご覧ください。

「SaaS営業とは?」をテーマに、SaaS営業の基礎知識等について解説した記事

どの営業が良いの?

主なIT営業の種類を説明しましたが、「じゃあどの営業が良いの?」という疑問が出てくるかと思います。

まず初めに、IT業界という時点で将来性が高く、IT業界にいることでITスキルやITリテラシーが身につき今後の人生で役に立つ為、業界的な話をするとIT業界にいけるのであれば基本的にどの営業もおすすめです。
 
また、その上で、じゃあどの営業が良いか選ぶのであれば、SaaS営業がおすすめとなります。

もちろん、ハードウェア営業やソフトウェア営業にも良い面はありますが、SaaS型ビジネスはIT業界の中でも更に最近のトレンドであり、SaaS業界は先進的な企業が多いので収入面や働き方がより良くなっている傾向があるのでおすすめです。

確かに、なんか最近クラウドって言葉を良く聞きますね

また、年収面で言うとSaaS営業と同等のSIer営業もおすすめです。

求人ボックスによると、SaaS営業とSIer営業の平均年収は590万円と非常に高い集計結果が出ています。
※2023年2月時点

また、簡単ですが、それぞれの営業について良い面、悪い面をまとめておきます。

良い面悪い面
ハードウェア営業ハードウェア業界で生き残っているのは大手企業が多く、就職できれば安泰感がある。基本的にはどの企業も同じような商材となるため差別化が難しい。高い営業力が求められる。
パッケージ営業ハードウェア業界よりも入り込みやすく、ソフトウェアについての知識も習得しやすい。カスタマイズができないため、ハードウェアと同様に差別化が難しく高い営業力が求められる。
SIer営業顧客の悩みに寄り添って仕事ができるため、解決できた際の達成感(喜び)が大きい。ソフト・ハードともに扱う為、幅広い知識が必要とる。また、顧客や提携企業との調整も多くなる。
SaaS営業先進的な企業が多く、働きやすい環境(在宅勤務ができる等)も整っている傾向がある。伸びている業界のため給与面も期待できる。よりチームワークや協調性が求められる業界のため、個人でガンガン売り上げを伸ばしたい人には不向きな面も。
IT営業の種類とその特徴

IT営業の魅力

次に、IT営業の魅力について解説していきます。

なんと言ってもIT業界が魅力的

まず、現在世界をリードしている大企業は全てIT企業です。

Microsoft、Google、Apple、Facebook等、1度は耳にしたことがあるかと思います。

「これからはテクノロジーなくして生きていけない!」なんて言われているくらい、今からの時代はITの重要性が更に増していくと考えられてますね。


私自身とても実感しているところとなりますが、IT業界にいるだけで人生にとてもプラスに働いていると思います。

具体的な魅力を教えてください!

IT業界の魅力としては、大きく4つ挙げられます。

・将来性が高い
上述の通り、これからはITの需要・重要性が増していきますので将来性は抜群です。

・給与面が期待できる
IT業界の全体的な傾向として、他の業種よりも平均年収が高いという結果がでています。

・IT関連の知識・スキルが身につく
ITを仕事にすることで必然的にITに強くなります。これからの時代何でもIT化されていきますので、普段の生活面を考えてもとても大きなメリットとなります。

・働き方が自由な企業が多い
IT企業の傾向として、先進的な働き方をしている企業が多いです。具体的にはITツールを活かした仕事(WEB会議等)により、在宅ワークが可能な企業が多いです。
IT業界人はITツールを取り入れるハードルが低い為、そういった働き方改革がどんどん進んでいる傾向があるかと考えられます。

このように、IT営業はとても魅力的で、最近は転職する際の人気職種にもなっています。

IT営業のおすすめポイントは別の記事でも詳しく解説しているため、良ければそちらもご覧ください。

【なぜ今IT営業なのか?】転職についてのおすすめポイントを解説


未経験でも入り込みやすい

IT営業の魅力として、特に20代は未経験でも全然入り込み易いということが挙げられます。

同じIT関連の職種では有名な「プログラマー」や「システムエンジニア」がありますよね。

確かに、IT業界と言えばエンジニアってイメージがありますね


もちろんエンジニアもとても魅力がある職種ですし、最近ですとプログラミングスクールも流行っているかと思います。
 
只、IT業界に興味がある人が全てエンジニアに向いている訳ではなく、「細かい作業をずっとしているのは苦手」、「人とコミュニケーションを取るほうが好き」という方も少なくないはず。

僕もずっとパソコンの画面を見ているより人と話している方が好きですね


プログラミングが難しすぎて挫折したという話もけっこう耳にするほどです。

そんな中で、IT営業というのはエンジニア程のIT知識・スキルは求められないため(もちろんその分コミュニケーション力等は求められますが)、未経験からでも全然入り込み易いという特徴があります。

なお、「未経験でも大丈夫?」という疑問に詳しく解説している記事もありますので、良ければご覧ください。

IT営業は未経験でも転職可能?

私自身、25歳で飲食店(ブラック企業)からIT営業に転職した際には全くの知識・スキルがない状態で、1から会社で教えてもらって身に着けた経験があります。

唯一自身があったのはコミュニケーション能力くらいでしょうか。

今となっては営業だけでなくシステム導入までこなせるようになりましたので、未経験から入ったとしても問題ないと言えるでしょう。

IT営業ならではの働き方

一言で「営業」と言っても、どのようなイメージを思い浮かべますか?

正直、汗水垂らして走り回って、それでも門前払いされたり、ノルマも厳しくてきついイメージがあります…

そうですよね。一昔前の営業はネガティブなイメージがけっこうあったかと思います。

でも実は、最近の営業って驚くほど印象が変わってきているんです。

え、そうなんですか?

昔はとにかく飛び込み営業とかテレアポとか言われていましたが、近年になってそれは非効率という認識がされてきたんです。

確かに特に飛び込みなんかだと、かけた時間に対しての成果は低そうですよね

それよりも、IT技術を利用して見込み客をピックアップし、集中的にアプローチしていくという、スマートな営業手法が増えてきています。

なるほど、そうなんですね。HPのお問い合わせフォームを使ったりするのもその1つなんですか?

はい、それもインサイドセールスと呼ばれる営業手法の1つです。

より成約率の高い見込み客にアプローチすることで、最小限の労力で最大限の成果を出すことができます。


世の中にはまだ古い営業手法をとっている企業はあるかと思いますが、IT企業はもちろんIT技術を取り入れる傾向がありますので、必然的にIT営業は上記のような良い働き方となる傾向が高くなります。

特にインサイドセールスやカスタマーサクセス等、現場訪問が必要ない営業は在宅でリモートワークなんかもできてしまいますので、「きつくて消耗する仕事」というより「自由でスマートな仕事」という印象に変わってきています。

なるほど…確かに在宅ワークって憧れますよね

なお、リモートワークについては別の記事で詳しく解説していますので、良ければご覧ください。

リモートワークのメリット・デメリット等について詳しく解説

また、営業職と言えばノルマのイメージがつきものですが、SaaS営業等、チームで連携して顧客を獲得する場合は個人ノルマはなくチームノルマとなる場合もあり、精神的にはだいぶ楽だったりします。

営業=ノルマがきついというイメージがありましたけど、みんなと一緒に取り組むなら大丈夫そうな気もしてきました

実は、私が勤めている企業はノルマはありません

これもIT業界ならではというところもあるかもしれませんが、扱う商材によっては1つで数百万円のシステムとなる場合があり、顧客の商談が年単位に及ぶことで、ノルマ設定が難しくなるという背景があったりします。

私が仕事をする中でたくさんのIT営業の方と接する機会があるのですが、ノルマがきつくて消耗しているという人はほとんど見たことがないので、傾向としてIT営業にとってノルマはそこまで大したものでもないのかもしれませんね。

営業職の中でも給料が高い

IT営業の年収については、一般的に400万円~600万円と言われ、全体の平均年収は530万円と、全職種の中でも高額の部類に入ります。

年収530万円という金額は厚生労働省の統計を基にしているのですが、私自身、20代後半で年収500万は超えてましたので実感が持てる数値です。

40代の平均年収くらいですね!?未経験の状態で転職してそんなにいくんだ…

確かに私も初めは驚きました。

私の場合は前職がかなりのブラック企業で年収も300万くらいだったので、年間200万も収入がアップしたことになりますね。

その分生活にゆとりができて、今では本当に転職して良かったと思っています。

また、ハードルは高いかもしれませんが、30代で年収1,000万に到達するIT営業の方もいるそうですね。

上記のように、給与面でもIT営業は魅力的な職種となります。


また、IT営業の年収については別の記事で詳しく解説しているので、よろしければそちらもご覧ください。

IT営業の年収について詳しく解説した記事

IT営業のきついところ

もちろん仕事となりますので、魅力的な話ばかりではなくきつい面もあります。

これも企業によるかもしれませんが、主な内容を3つご紹介します。

身につけなければいけない知識が多い

私自身、未経験からIT営業になるにあたって1番苦労した部分となりますが、IT関連の知識を身に着けるのがけっこう大変です。

普段からITに慣れている人はまだ良いかと思いますが、私の場合はネットサーフィンができるくらいのレベルだったので…とても苦労しました。

そのレベルでよくIT業界に飛び込みましたね…

とにかく前職が超絶ブラックだったので何かを変えたかったんです。

で、IT業界ってすごい憧れはあったものの、エンジニアになるにはちょっと…という思いがある中、未経験OKのIT営業の求人があったので飛び込みました。

エンジニアの方が覚えることや身に着けるスキルが多そうですしね

只、それでもいざ転職してみたらITについて覚えることがとても多く、先輩は優しく教えてくれるのですが、、相当苦労しました。

論理的思考力が必要

IT営業は「とにかくがむしゃらにがんばる!」という昔の営業スタイルではなく、最小限の労力で最大限の利益を生むことを目指すスマートな営業です。

そのため、IT技術も使いながらどのようにアプローチしていけばより成果を出せるか等、論理的思考力が必要となってきます。

「とにかく足で稼ぎます!」とか、「根性で何とかします!」というタイプの人にはけっこうきつい仕事だと思います。

いわゆる「昭和な人」には難しい職種かもしれませんね

調整力も求められる

IT営業は他業界の営業よりもチームプレーが求められる職種です。
 
技術的な部分はエンジニア頼みとなることが多い為、顧客には「これやって」と言われてもエンジニアからは「無理です」と言われ、板挟みになることもしばしば。。

私の経験上、お互いが譲らない場合は暗礁に乗り上げてしまう為、その辺りはけっこうきつい部分かと思います。
(今では上手く調整ができるようになったのであまりきつさは感じないですが、慣れないうちは大変かと思います)
 
そういった課題にどうやって折り合いつけていくのか、双方とコミュニケーションを取って良いところに落とし込んでいくのも、IT営業のやりがいの1つと言えるでしょう。

なお、IT営業のやりがいやきつい部分については別の記事で詳しく解説しているので、よろしければご覧ください。

IT営業のやりがいやきつい部分を解説した記事

IT営業に必要な資格

企業によって異なるかとは思いますが、「必要」という意味で言うと基本的には特にありません

ないんですね!

しいて言えばITパスポートITコーディネータ等、IT系の資格があれば有利になるかもしれません。

また、資格ではないですが向いている能力や身に着けておいた方が有利になるスキルについて、別の記事でまとめていますので良ければご覧ください。

IT営業に転職するために向いている能力や身に着けておいた方が有利になるスキル

IT営業のキャリアパス

IT営業として転職した場合、その後のキャリアパスも気になりますよね。

想定されるキャリアパスを以下にご紹介します。

マネージャー(管理職)

そのまま営業の管理職につくケースで、1番多いかと思います。
それまでの経験を活かして部下をマネジメントしていきます。

システムエンジニア

営業しながら技術も学ぶことで、エンジニアになるケースもあります。

あくまで私の考えですが、実際の現場で経験を積みながら学ぶことができますので、
未経験からエンジニアになりたい場合はいきなりSE求人に応募するよりも近道かもしれません。

管理部

総務や社内インフラ系の管理部署に転属するケースも考えられます。

関連企業に転職

IT業界はけっこう引き抜きがありますので、関連企業への転職も考えられます。
私が勤めている会社も実際けっこう多いです。

起業

実際の現場でスキルを学び企業するケースも少なくないです。
特にIT業界は企業しやすいと言われているため、他業界よりも傾向は高いかと思います。

まとめ

この記事のまとめです。

・IT営業は全体的におすすめできるが、その中ではSaaS営業がおすすめ

・魅力的なIT業界の中でも、IT営業は特に入り込み易い

・IT営業は全くの未経験でも全然大丈夫

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