コミュニケーション能力が活かせる仕事【上場企業の採用担当者が解説】

コミュニケーション能力が 活かせる仕事

「転職したいけど手に職もなく、自分の強みはコミュニケーション能力しかない… 」

このような悩みをかかえている人は少なくないと思います。 実際に昔の私もそうでした。

ただ、「コミュニケーション能力」は仕事において非常に重要な能力であり、実際に企業の採用においても重視されています。 

そのため、「コミュニケーション能力が高い」人材であれば転職が有利になり、未経験でも他業界・多職種に転職できる可能性は高まります。 

今回は超絶ブラックなサービス系企業に勤めていた私が、コミュニケーション能力を武器に20代・完全未経験から転職に成功し、今は上場企業の管理職として勤務している知見を活かして「コミュニケーションが活かせる仕事」について詳しく解説します。 

私は企業の採用担当者として多くの面接経験もあり、企業側の目線も交えて解説してきますので、これから転職活動を行う人にとって必ず参考になるはずです。

✓ コミュニケーションがもたらす効果
✓ コミュニケーション能力の鍛え方
✓ 採用におけるコミュニケーション能力の重要性
✓ 採用者側から見るコミュニケーション能力

このような内容も解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。 

目次

コミュニケーション能力について

コミュニケーション能力について
コミュニケーション能力について

そもそもコミュニケーション能力って何なの?

そうですね、まずは「コミュニケーション能力」について解説します。 

この解説が不要な方は次の「コミュニケーション能力が活かせる仕事」まで読み飛ばしてください。 

コミュニケーションの種類

まずは、コミュニケーションの種類について解説します。 

コミュニケーションの種類は「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション」に分類されます。 

コミュニケーションの種類
コミュニケーションの種類

それぞれ見ていきましょう。 


コミュニケーションの種類①:言語コミュニケーション

言語コミュニケーションとは、会話や文章など、「言葉」を使って相手とコミュニケーションを取る方法です。 

主に、「伝える」、「聞く」、「質問する」という3つの要素から成り立っています。 

言語コミュニケーション
言語コミュニケーション

よく「会話のキャッチボール」と表現されたりしてますね。

言語コミュニケーションで重要なポイントとしては言葉の正確さや分かりやすさ、話すスピード、話のトーン(威圧的でないか)などが挙げられますね。

また、対人場面だけでなく、電話・メール・チャット等のコミュニケーションも、言語を使用していることから言語コミュニケーションに分類されます。


コミュニケーションの種類②:非言語コミュニケーション

非言語コミュニケーションとは、「言葉」以外の手段で意思を伝える方法です。 

「表情」、「しぐさ」、「ジェスチャー」などがあり、ノンバーバル・コミュニケーションとも言われています。 

非言語コミュニケーション
非言語コミュニケーション

若干あいまいな表現ですが、「空気を読む」というのも非言語コミュニケーションに含まれます。 

ただ、「空気を読む」の例でピンとくるかもしれませんが、非言語コミュニケーションも人とのコミュニケーションにおいてはかなり重要です。 

空気を読めないと、相手に悪い印象を与えたり、発言において誤解を生む可能性がありますよね

人がコミュニケーションを行う上では視覚情報が55%を占めていると言われていますので、非言語コミュニケーションで意思疎通することも重視される訳ですね。 

伝え方は「話すこと」だけではないことは覚えておきましょう。

ミュニケーション能力とは 

コミュニケーションの種類についてはお分かり頂けたでしょうか。 
次に、上記を踏まえて「コミュニケーション能力」について解説します。 

まず、コミュニケーション能力とは、主に言語・非言語に関するそれぞれ2つの要素に分解することができます。 

コミュニケーション能力における4つの要素
コミュニケーション能力における4つの要素

それぞれ見ていきましょう 。

コミュニケーション能力の要素①言葉を伝える力

「言葉を伝える力」とは、「自分の言いたいことを分かり易く話して伝える力」のことを言います。 

「分かり易く」と言っても色々ありますが、「たとえ話」を使えるようになるとより効果的に伝えることができると言われていますね。 

確かに、たとえ話ができる人は話が上手いイメージがありますね

また、ビジネスシーンにおいては正確な情報を論理的に伝えることが重要となります。 

結論から話すことで相手のメンタルモデル(※)を形成し、より効果的に話を伝えることが可能です。 

※メンタルモデルについて

「その人の考えの前提となるもの」のことで、例えば話し初めに「“相談ですが”、実は…」という話し方をすると、相手は「これから相談されるんだな」という前提で話を聞くことができます。 

逆に、「実は…」から話し始めると、相手は「これは何の話なんだろう…」と考えながら聞かなければいけないので、伝達効率が悪くなります。 

よくビジネスシーンで「結論から報告した方が良い」と言われているのはこのような理由があるからですね。

スムーズに話を共有することで、生産性も上がるという訳です。

コミュニケーション能力の要素②:言葉を聴く力

相手の話を聞くためには、しっかりと傾聴する姿勢が重要です。 

傾聴とは

相手の話に深く丁寧に耳を傾け、相手に肯定的な関心を寄せて共感的理解を示すこと

ただ相手の話を聞いているだけでなく、興味を示して質問をする等、更に話を引き出すこともポイントとなります。 

「コミュニケーション能力が高い」というと元気で良くしゃべる人を思い浮かべるかもしれませんが、実はこの言葉を聴く力が高い人こそ「コミュニケーション能力が高い人」と言えるんです。

確かに、一方的にしゃべってばかりの人は疲れるし、逆によく話を聞いてくれる人は好感が持てますね

これはビジネスシーンにおいても同様で、例えば営業職だと自分の商品のことばかり売り込むのではなく、まずは相手の悩みにしっかり耳を傾けることで、結果的に売り上げを伸ばすこともできるでしょう。 

コミュニケーション能力の要素③:非言語を伝える力

「非言語を伝える力」とは、ジェスチャーや表情等、非言語で相手に感情やニュアンスを伝える力のことを指します。 

非言語を効果的に使うことで話をより分かり易く伝えたり、親近感や安心感を与えることも可能となります。 

また、話を聞く場面ではあいづちを打ったり表情に出してリアクションをすることで相手に「しっかりと聞いていること」を伝えることも可能です。 

非言語を伝える力もコミュニケーションにおいては重要となるため、積極的に活用しましょう。 

コミュニケーション能力の要素④:非言語を読み解く力

非言語のメッセージを的確に理解することもコミュニケーションにおいては重要な要素となります。 

非言語だからこそ、もし誤った解釈をしてしまえばコミュニケーションが上手くいかなかったり、最悪相手に悪い印象を与えてしまいます。 

例えばですが、相手が「ありがとうございます」と話しているのに表情が暗かった場合、恐らくネガティブな何かがあると察することでしょう。 

それができなければ相手の悩みを引きだすこともできませんし、「どういたしまして!」と明るく応えてしまったら相手はあなたに距離を置いてしまうかもしれません。 

ここまでコミュニケーション能力の4つの要素について解説しましたが、言語コミュニケーションだけでなく、非言語コミュニケーションも「コミュニケーション能力」を形成する上で非常に重要な要素なのです。 

コミュニケーション能力が活かせる仕事 

コミュニケーション能力を活かせる仕事
コミュニケーション能力が活かせる仕事

ここからは本記事のメインである「コミュニケーション能力が活かせる仕事」について解説します。

まず初めに大前提となりますが、人と関わる仕事は全てコミュニケーション能力を活かすことができます。

それはそうですよね

ただ、更にその中でもよりコミュニケーション能力が活かせる(重要となる)仕事がありますので、以下にピックアップします。

コミュニケーション能力が活かせる仕事

✓ 営業職
✓ 販売店員
✓ 飲食店ホール
✓ 教師(小~高等学校)
✓ 秘書
✓ 看護師
✓ 保育士
✓ 美容師
✓ 介護職

このような仕事において、コミュニケーション能力が高い人はより力を発揮できることでしょう。

コミュニケーション能力が活かせる仕事は分かったけど、転職できるかどうかは別の話ですよね

そのような疑問にお答えするため、IT営業転職infoでは独自調査を行い、「平均年収」、「資格」、「就学」、「勤務経験」等の観点から「未経験からの転職難易度」をまとめました。

※平均年収については厚生労働省の「賃金構造基本統計調査に関する統計表」における各産業の給与についてを参考にしています。

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未経験からの
転職難易度
平均年収
(単位:円)
資格専門・大学の就学職務経験
営業職易しい480万基本的には不要不要なくてもOK
販売店員易しい330万基本的には不要不要なくてもOK
飲食店ホール易しい290万基本的には不要不要なくてもOK
教師
(小~高等学校)
超難関680万教員免許の取得が不可欠短大・大学・大学院で文部科学大臣が認定した課程において、所定の教科および教職に関する科目の単位を修得して卒業することが必須ないと厳しい
秘書難しい520万秘書技能検定、国際秘書(CBS)検定等の取得が望ましいある程度の学歴があることが望ましいないと厳しい
看護師難しい480万【国家資格】看護師国家試験の合格が必要文部科学大臣指定の学校か厚生労働大臣指定の看護師養成所を卒業する必要ありないと厳しい
保育士難しい390万【国家資格】保育士資格が必要保育専門の専門学校や短大、大学の保育系学科の卒業が必要(個別で資格を取得する場合は除く)ないと厳しい
美容師難しい350万【国家資格】美容師免許が必要厚生労働省が指定する美容学校(昼間部2年・夜間部2年・通信科3年のいずれか)に進学し、修了することないと厳しい
介護職比較的易しい330万【国家資格】介護福祉士の取得が望ましい不要だが、養成施設や介護系の学校を卒業することが望ましいなくてもOK
コミュニケーション能力が活かせる仕事における未経験からの転職難易度

年収だけを見ると教師が一番だけど、難易度が高すぎですね。
他にも国家資格が必要な職種はかなり難しそうです。
難易度が低い職業はどうなんでしょうか。

未経験からの難易度が低い職業は「営業職」、「販売店員」、「飲食店ホール」が挙げられてますね。
収入面では「営業職」が一番良さそうに見えますが、実際はどうでしょうか。

もちろん、企業にもよりますが、「販売店員」、「飲食店ホール」よりも「営業職」の方が転職にはお勧めの職種となります。

「販売店員」、「飲食店ホール」はいわゆるサービス業にあたりますが、サービス業界は労働時間が長くなったり休みや収入が少ない等、比較的ブラックになる傾向があるためです。

サービス業界は比較的ブラックになる傾向があるため、「販売店員」、「飲食店ホール」よりも「営業職」の方がおすすめ

向いてる人には良いかもしれませんが、確かにサービス業界はブラックになりがちですよね。
でも、営業職だってノルマがあったり飛び込みが辛かったりで激務になり易いんじゃないですか?

確かに、営業職の中にはノルマが厳しく激務になるケースも存在します。

ただ、「営業職」といってもかなり幅広く、中には収入面やワークライフバランスが整った業界も存在するのです。

次の項では、営業職にスポットを当てて詳しく解説します。

営業職の種類や比較

未経験からの転職難易度が低く、コミュニケーション能力を活かしやすい営業職ですが、業界によって年収や働き方が全然違います。

まず、営業職の種類(業界)ですが、主に以下が挙げられます。

営業職の種類(業界)

✓ MR(医薬品営業)
✓ 証券営業
✓ 機械/電気メーカー営業
✓ 銀行営業
✓ IT/通信営業
✓ 住宅設備/建材メーカー営業
✓ 化学/素材メーカー営業
✓ クレジット/信販営業
✓ インターネット/広告/メディア営業
✓ 建設/不動産営業
✓ 専門商社営業
✓ 食品/消費財メーカー営業
✓ 保険営業
✓ サービス営業(人材紹介等)
✓ 家具/インテリア/生活雑貨営業
✓ 小売/外食営業

IT営業転職infoでは、上記の各営業職について「平均年収」、「転勤有無」、「リモートワーク可能求人数」等の観点でおすすめ度をまとめました。

なお、「リモートワーク」についてはメリットが非常に大きくとてもおすすめできる働き方と捉えていますが、詳しくは別の記事で解説してますのでよろしければそちらもご覧ください。

リモートワークのメリット・デメリットについて詳しく解説した記事

※平均年収やリモートワーク可能求人数等についてはdodaのデータを参照しています(2023年2月時点)。前述した職種ごとの統計は厚生労働省のデータを参照しているため、平均年収に多少のずれがありますが予めご了承ください。
※おすすめ度についてはIT営業転職info独自判断によるものです。本記事でおすすめしていない場合でも人によっては最適となる可能性がありますので、参考程度にご覧ください。

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おすすめ度理由平均年収
(単位:円)
転勤リモートワーク可能求人
MR(医薬品営業)あまりおすすめしない年収は営業職最高だが、専門性がかなり高く日々勉強が必要。残業自体は少ないが時間外の付き合いが多くストレスも高め。転勤が多いのも特徴。700万基本的に避けられない少ない
証券営業あまりおすすめしない基本的には年収は高いがノルマがかなり厳しく日々勉強にも追われる。離職率も高め。570万多いほとんどない
機械/電機メーカー営業あまりおすすめしない残業が多くなる傾向がある。また、リモートワークの導入にも期待。470万基本的にはないほとんどない
銀行営業比較的おすすめ年収が高く残業も少ないが、転勤が多い。リモートワークは難しい470万そこそこあるほとんどない
IT/通信営業かなりおすすめ年収、働き方ともに非常にバランスが取れた営業職。ノルマがなかったりチームノルマになるケースも多く、ストレスも低め。450万基本的にはないかなり多い
住宅設備/建材メーカー営業あまりおすすめしない業務が多岐に渡るため、残業も多く激務になり易い。450万基本的にはないほとんどない
化学/素材メーカー営業比較的おすすめ知らない人も多いが比較的バランスがとれた業界。今後リモートワークの普及に期待。440万そこそこあるほとんどない
クレジット/信販営業好きじゃなければ止めた方が良いノルマが厳しく、債権回収などの仕事も行うこともあるのでストレスが大きくなり易い。離職率も高め。430万基本的にはないほとんどない
インターネット/広告/メディア営業かなりおすすめ年収はやや低めだがバランスが取れた営業職。リモートワークが可能な企業も多く働き易い。420万基本的にはない多い
建設/不動産営業好きじゃなければ止めた方が良い激務にもなり易くストレスも大きい傾向にある。離職率が高いのも特徴。420万基本的にはないほとんどない
専門商社営業あまりおすすめしない比較的バランスはとれているが年収はやや低め。410万基本的にはない少ない
食品/消費財メーカー営業あまりおすすめしない年収も低めで、残業時間も多くなる傾向にある。400万基本的にはないほとんどない
保険営業好きじゃなければ止めた方が良いノルマが厳しくストレスも多きい。ごく一部のトップセールスは稼げるが多くの場合はその前に離職する。400万基本的にはない多い
サービス営業(人材紹介等)好きじゃなければ止めた方が良い年収も低く、激務になり易いので残業も多め。400万基本的にはない少ない
家具/インテリア/生活雑貨営業好きじゃなければ止めた方が良い激務になり易く残業時間も多い。年収も低い。400万基本的にはないほとんどない
小売/外食営業好きじゃなければ止めた方が良い仕事自体は楽な傾向があるが年収が低い。390万基本的にはないほとんどない
営業職ごとのおすすめ度

いかがでしょうか。特におすすめできる営業職としては「IT/通信営業」、「インターネット/広告/メディア営業」となりました。

また、平均年収やリモートワーク可能求人数を比較すると、「IT/通信営業」が1番おすすめの営業職となります。

このサイトで情報発信しているIT営業が1番おすすめとなる訳ですよね。ひいき目に見てたりはしないんですか?

特にひいきしているつもりはないですが、もともとIT営業転職infoでは「IT営業は20代・未経験から転職できる1番のおすすめ」として、その魅力ややりがいを発信していますので、ある意味この結果には納得です。

もちろん、人によっては合う・合わないがあったり重視するポイントも違うので、全ての人に当てはまる訳ではありませんが、1つの参考として役立てて頂ければ嬉しく思います。

また、IT営業は収入面、ワークライフバランス、未経験からの転職難易度等、非常にバランスがとれた職種でありますが、IT業界の代名詞ともいえるシステムエンジニア(SE)が注目され過ぎていたため、実はまだあまり知られていない職種でもあるのです。

最近徐々に話題になって人気が出てきてますよね。コロナ渦でリモートワークが急激に普及した背景もあるでしょうか。

コミュニケーション能力を強みとしている人には1つの選択肢として非常におすすめできますので、興味があればIT営業についての記事もご覧ください。

「IT営業とは?」をテーマに詳しく解説した記事はこちら

仕事においてコミュニケーションがもたらす効果

仕事においてコミュニケーションがもたらす効果はどのようなことがあるのでしょうか。 

コミュニケーション能力を活かして良質なコミュニケーションをとることができれば、以下のような効果が期待できます。 

仕事においてコミュニケーションがもたらす効果
仕事においてコミュニケーションがもたらす効果

コミュニケーションの効果について5点挙げましたが、総じて仕事が上手くいく可能性が高まり、充実した生活を送ることに繋がるでしょう。

それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。 

コミュニケーションの効果①:認識のズレを無くすことができる 

コミュニケーションの効果①
コミュニケーションの効果①

相手の話をよく理解し、自分の話したいことを正確に伝えることができれば、お互いの認識のズレがなくなります。 
 
認識のズレを無くすことはビジネスにおいては非常に重要なことで、例えば認識がズレた状態で進めてしまうと後で修正に時間や労力がかかりますし、最悪、失敗に終わってしまうこともあり得ます。 

ビジネスにおいてお互いの認識を合わせることは非常に重要です

コミュニケーションスキルが高い人は認識を合わせるためのコストが低くなりますので、結果的に生産性が高くなる訳ですね。 

コミュニケーションの効果②: 相手から協力を得ることができる 

コミュニケーションの効果②
コミュニケーションの効果②

コミュニケーション能力が高い人は他者からの協力も得やすいです。 

確かに好感を持てる人は助けてあげたくなりますよね

周囲からの協力を得ることで仕事を効率的に進めることができますし、困ったときに助けてもらえるので、何か失敗したとしてもリカバリが速くなります。 目標に向けた課題解決もスムーズになるでしょう。

もちろん、助けてもらってばかりでは良くないので普段からギブを意識して行動するようにしましょう。

コミュニケーションの効果③:顧客との商談で有利になる 

コミュニケーションの効果③
コミュニケーションの効果③

主に人を相手にセールスを行う仕事となりますが、コミュニケーション能力が高ければ顧客(取引先)とのやりとりの中で商品を売り易くなります。 

口が上手い人は商品を売るのも上手だし、成果も上げやすい訳ですね

そうですね。ただ、前述した通り、セールスの場面では話すことだけではなく聴く力も非常に重要になります。 

コミュニケーション能力が高い人は相手の悩みを引き出すことにも長けているので、商談においても有利に進められると言えますね。 

コミュニケーションの効果④:トラブル対応も円滑になる 

コミュニケーションの効果④
コミュニケーションの効果④

仕事の中でトラブルはつきものですが、コミュニケーション能力が高いとトラブル対応も円滑に進めることができます。 

もちろんトラブルと一言で言ってもケースは様々ですが、最終的には、そのトラブルに対して「相手の許しを得られるかどうか(相手を説得できるかどうか)」に集約されます。 

クレーム処理なんかは良い例ですね

そうですね。ただ、顧客だけではなく社内の上司や同僚・部下等、社員も含めてトラブルの影響を受ける全ての人が対象になるでしょう。

トラブル対応は「事実と原因の把握」、「改善点を思考して提案する」等がポイントとなりますが、コミュニケーション能力が高い人は社内・社外ともにそういった問題の解決が上手いものです。 

コミュニケーションの効果⑤:人間関係が円滑になる 

コミュニケーションの効果⑤
コミュニケーションの効果⑤

ここまでの内容に加えて、総じて「人間関係が円滑になる」ことこそ、コミュニケーション能力がもたらす最大の効果と言えるでしょう。 

良質な人間関係が構築できれば無駄なストレスを感じることもなくなりますし、仕事も円滑に進めることができます。 

更には、人間関係が円滑になることで良質な人付き合いが増え、自身の楽しみが増えたり可能性が広がることにも繋がります。 

コミュニケーション能力が高い人は良いことがたくさんある訳ですね

そうですね。「コミュニケーション能力」と言っても特に資格という訳ではないですし軽視する人もいますが、仕事において非常に重要でかつ絶大な効果を持った能力というのは間違いないでしょう。 

コミュニケーション能力は企業の採用にも重視されている 

前述したとおり、コミュニケーションが仕事にもたらす効果は非常に大きいため、企業の採用にも重要視されている能力となります。 

事実として、日本経団連における前回の新卒採用に関するアンケート調査結果では、「選考にあたって特に重視した点」として、16年連続で「コミュニケーション能力」が1位に輝いています。 

日本経団連の調査結果
日本経団連の調査結果
[引用:日本経団連「新卒採用に関するアンケート調査結果」2018年度(2023年1月時点で最新)]


実際の調査結果(上位5項目の推移)はこちら。 

選考時に重視する要素の上位5項目の推移
選考時に重視する要素の上位5項目の推移
[引用:日本経団連「新卒採用に関するアンケート調査結果」2018年度(2023年1月時点で最新)]

これはあくまで新卒採用のアンケートとなるため、中途採用となると比較的経歴や能力が注目される形となりますが、コミュニケーション能力が重要視されていることは間違いありません。 

特に、第二新卒や20代の中途採用の場合は企業側も能力や経歴が浅いのは分かっているので、コミュニケーション能力が重視される可能性は高くなります。 

実際の採用者側から見たコミュニケーション能力について 

次に、実際に上場企業の採用担当者として多数の書類選考・面接を行ってきた私の視点から、「企業の採用者からみたコミュニケーション能力」について解説します。 

企業採用者側の視点①:第一印象はかなり重要 

企業採用者側の視点①
企業採用者側の視点①

良く言われていることですが、第一印象は本当に重要です。 

ひと目見た瞬間にその人の印象が形成されてしまうため、その段階で「あ、この人はだめかな…」と思ったり、「とても印象良いな」と感じた状態で話をすることになるためです。 

第一印象が悪い 
→「ダメかも…」と思いながら話を聞くので全体的な印象も悪くなる 

第一印象が良い 
→「良いかも!」と思いながら話を聞くので多少内容が悪くても良い印象になる 

ファーストコンタクトのタイミングはとても緊張するかと思いますが、可能な限り笑顔でハキハキ受け答えするようにしましょう。 

ちなみに、第一印象の影響についてはWeb面接の場合も同様です。 

Webの場合は画面に映ったその瞬間にその人の印象が形成されますので、カメラの確度や部屋の明るさにも注意が必要です。 

最近は対面ではなくWeb面接の機会も増えてますからね。自身の映り方にも配慮した方が良いということですね。

極端におかしな確度だったり、画面が暗い場合は印象が悪くなってしまうため、事前チェックをしっかり行いましょう。 

企業採用者側の視点②:たとえ話ができるかどうかを見る 

企業採用者側の視点②
企業採用者側の視点②

言葉を伝える力でも解説しましたが、コミュニケーションにおいてたとえ話を使うことで効果的に話を伝えることが可能です。 

実は、採用面接において「たとえ話ができるかどうか」も見ているんですね。 

企業によっては「あなたの長所を〇〇に例えて話してください」と言ったように、強制的にたとえ話をさせるケースも存在するほど、たとえ話は重要なポイントなのです。 

人事の人はそんなことを考えてるんだ…あまりイメージなかったですけど、たとえ話って重要なんですね

更に、たとえ話については「効果的に話を伝えること」以外にも頭の回転の速さや発想力といったポイントもあります。 

たとえ話は主に抽象的な内容を具体例に落とし込むことなので、抽象⇔具体の切り替えを素早く行えるか、また、どのような話に落とし込むことができるかという発想力が関係する訳ですね。 

ただ雑談のような面接をする企業でも、「たとえ話ができるかどうか」をしっかり見ている可能性がありますので、意識しておいて損はないです。 

企業採用者側の視点③:しっかりキャッチボールできるかどうか 

企業採用者側の視点③
企業採用者側の視点③

当然と言えば当然ですが、会話のキャッチボール(受け答え)ができるかどうかもしっかり見ます。 

応募者は予め面接対策をしてくることがほとんどですので、志望動機や自分の長所・短所などのよくある質問についてはしっかりとした返答がくるのは大前提と考えています。 

確認したいことは、「予想外の質問や突っ込んだ質問」をした際にどのようなリアクションがあるかというところで、慌てず落ち着いてしっかりとした返答をもらえると印象が良いですね。 

予め想定される質問はしっかり答える人が多いため、予想外の質問などをしてリアクションを見ます。

また、逆に応募者から突っ込んだ質問をされると「あ、この人はちゃんと考えてるし、分からないことはしっかり質問することができるんだな」と好印象を抱きます。 

分からないことを質問するのは悪いことではなく、むしろ面接官に良い印象を与えることにもなりますので、積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。 

企業採用者側の視点④:多少のスキルよりコミュニケーション能力

企業採用者側の視点④
企業採用者側の視点④

「コミュニケーション能力は企業の採用にも重視される」の項目で解説した通り、実際、採用面接を行う私もコミュニケーション能力は重視しています。

・スキルがあるけど全然話ができない人
・スキルはないけど話し上手な人

だったら後者を選ぶということですよね。
なぜなんですか?

理由として、スキルについては後から身に着ければ良いのですが、コミュニケーション能力はパーソナリティに関わる部分もあるため、後から身に着けづらいということが挙げられます。

多少の知識やスキルであれば後から身に着けられるため、それよりもコミュニケーション能力が重視される

また、コミュニケーション能力が高い人は周りからの協力も得やすいため、スキルの習得効率も良く、仕事を覚えるのも早いという理由もありますね。

採用担当側からすれば早く仕事を覚えて組織の戦力になって欲しいので、そういった目線でも見ている訳です。

企業側から見るとコミュニケーション能力が高い人は育成(教育)もし易いってことですね

なお、注意点として上記は主に20代の話となります。30代以上になると条件としてスキルや経歴が重視される傾向になりますので、未経験から他職種・他業界への転職は難易度が上がります。

企業採用者側の視点⑤:書類もしっかりしている必要がある

企業採用者側の視点⑤
企業採用者側の視点⑤

当たり前ではありますが、コミュニケーション能力が高いだけでは選考を通過することはできないため、応募書類もしっかり作成するようにしましょう。

応募書類が中途半端だとそもそも書類選考を通過できない可能性が高いですし、通過したとしても面接時の印象が悪くなってしまいます。

応募書類(履歴書・職務経歴書等の資料)が中途半端な事例
・空欄の項目がある、極端に文字が少ない
・誤字脱字がある
・写真が適当(ネクタイが極端に曲がっている等)
・一貫性がない
・転職理由が分からない

なお、このようなミスをなくして充実した書類を作成するためには第三者に評価してもらうのが一番良いので、転職活動を行う際は転職エージェントを利用するのがとてもおすすめです。

IT営業転職infoでは、「20代・未経験からIT営業に転職するための転職エージェント」としておすすめを厳選してご紹介しています。
転職エージェント自体についても詳しく解説していますので、IT営業に興味がない人もよろしければ併せてご覧ください。

IT営業に強い20代向け転職エージェントまとめ 

転職エージェントでは転職活動のコツを具体的に教えてくれますし、企業とのやり取り(年収交渉など)も行ってくれるので、転職成功を実現するための強い味方になってくれるでしょう。

企業採用者側の視点⑥:情熱も見る

企業採用者側の視点⑥
企業採用者側の視点⑥

採用担当者は応募者の情熱(熱意)も見ています。

✓なぜ転職活動をするに至ったのか
✓なぜ自社を選んだのか
✓自社に入社して何がしたいのか

この辺りを熱心に語ってくれれば、多少スキルやコミュニケーション能力がなくても内定を出すことは全然あり得ます。

実際、私が面接した人の中では第一印象がとても悪かったものの、会話をする中でとても熱意を感じ、内定を出したというケースは存在します。

形式ばった話ではなく、気持ちをこめてアピールすることも重要なんですね

結局、採用者側も人間なので熱意に心を打たれることはあるのです。頑張る気持ちがあれば仕事の吸収率もよくなりますし、結果的に会社に貢献してくれることが期待できます。

もちろん熱意だけでは内定を出すことはできませんが、大事な要素ということは間違いありません。内定が出る背景にはこういった要素もあることは覚えておきましょう。

コミュニケーション能力の鍛え方

コミュニケーション能力が重要なのはわかったけど、鍛えることはできるんですか?

コミュニケーション能力は技術的なスキルよりも身に着けづらいものですが、鍛えることは可能です。

巷では様々な情報があふれていますが、全てを行うのは難しく有効でない可能性もありますので、IT営業転職infoでは特に効果が期待できる6つのポイントに絞りました。

コミュニケーション能力の鍛え方
コミュニケーション能力の鍛え方

コミュニケーションにおける重要なポイントにフォーカスしてますので、これが出来るようになるだけでもかなりコミュニケーション能力が向上すると言えるでしょう。

それぞれ詳しく解説します。

「伝える力」の鍛え方:結論から話す(PREP法を意識する)

まず、「伝える力」の鍛え方の1つとして、「PREP(プレップ)法を意識する」ことが挙げられます。

PREP法って何のことですか?

PREP法とは、「結論を話す」ことから始まり、「理由」→「具体例」→「最後にもう1結論」という流れで、4つの構成で伝える話し方(技術)のことです。

PREP法とは
PREP法とは

コミュニケーション能力の要素でも解説しましたが、まずは結論を伝えることでメンタルモデルを作り、理由→具体例を話すことで説明を加えます。また、最後にもう1度結論を話すことで伝えたいことを明確にします。

この構成はとても理にかなっていて、ビジネスにおける会議やプレゼンテーションの場でも良く活用されています。

この技術はビジネスシーンだけでなくプライベートな会話でも活用できるので、意識して伝えるようにしましょう。

「伝える力」の鍛え方:たとえ話を取り入れる

企業採用者側の視点でも取り上げましたが、「たとえ話」ができる人はかなり話し上手と言えますので、積極的に取り入れた方が良いです。

今考えると「話が上手いなー」と思う人のほとんどはたとえ話を活用してますね。分かり易く伝えるために、意図的に使ってたかもですね。

ただ、実際にやってみようとすると分かるのですが、たとえ話を取り入れるのは以外と難しいです。

たとえ話をするには頭を回転させて話を工夫する必要がありますので、初めはあまりできないかと思いますが、日常的に意識して話をすることで徐々に変化が現れると思います。

「聴く力」の鍛え方:傾聴を意識する

コミュニケーション能力の要素で解説したとおり、相手の話を聞くうえで「傾聴」することは非常に重要となります。

傾聴とは

相手の話に深く丁寧に耳を傾け、相手に肯定的な関心を寄せて共感的理解を示すこと

「相手に話してもらうこと」と「その話をしっかり聞いて理解すること」は1つのポイントとなりますので、口を挟みたくなってもグッとこらえて、まずは相手の話に耳を傾けましょう。

確かに話してる途中で口を挟まれたり、あまり話を聞いてないなと感じると、良くない印象を持っちゃいますね。逆に聞き上手な人は好かれやすいと思います。

傾聴についても普段から意識することで鍛えられますので、積極的に実践すると良いでしょう。

「聴く力」の鍛え方:相手の話を繰り返す、要約する

「聴く力」の鍛え方として、相手の話を繰り返したり、要約することを心掛けてみてください

心掛けることでどのような効果があるんですか?

相手の話を繰り返したり、要約することで「あなたの話をしっかり聞いて理解しています」ということを伝えられますし、もしそこで認識が異なっていれば合わせることもできます。

相手の話を繰り返したり、要約すると…

✓「話をしっかり聞いて理解してます」ということを伝えられる
✓もし認識が異なっていれば合わせることができる

上記2点はビジネスシーンのコミュニケーションにおいても非常に重要となりますので、普段から意識するようにしましょう。

気持ちの部分:相手の立場に立って考える

ここまでコミュニケーションの鍛え方について解説してきましたが、総じてお伝えすると「相手の立場に立って、相手の気持ちを考える」ことこそ、1番重要なポイントかと思います。

「コミュニケーション」と一言で言っても、相手の価値観やその時々の状況によって適切な接し方は異なりますし、その答えは必ずしも1つとは限りません。

相手の置かれている環境や物事に対する考え方もそれぞれですしね

ただ、そのような複雑な要素がある中で「相手の立場に立ってその気持ちを考える」ことで、より良質なコミュニケーションを取ることが可能となるでしょう。

テクニック的な部分も大事ではありますが、相手の気持ちに寄り添ったコミュニケーションを心掛けてください。

体系的に学ぶ:専門のビジネススクールを活用する

ここまでコミュニケーション能力の鍛え方について解説しましたが、以下のように感じた人は専門のスクールを活用することもおすすめです。

✓ 1人で鍛られるかどうか不安
✓ 体系的に学んでしっかり身に着けたい
✓ 他の人よりコミュニケーション能力で差をつけたい
✓ 自分の市場価値を上げたい

コミュニケーション能力を鍛える目的のスクールってあまりイメージないですけど、そんなのあるんですか?

はい、最近の「企業においてコミュニケーション能力が重視される傾向」に伴い、株式会社アイソルートが【日本初】のコミュニケーション能力に特化したビジネススクール「コミュトレ」を展開しています。

コミュトレ

コミュトレ

2020年12月から全国展開していて、今までの実績も充分ありますので安心できるスクールかと思います。

私たちビジネスパーソンからしても、コミュニケーションスクールはニーズが高い訳ですね。

実際、コミュトレを利用することで以下ような効果が期待できるようです。

コミュトレを受講した結果の事例

・コンサル企業に転職成功し、年収が100万円アップした
・人生初の営業職で企業の歴代トップ記録を獲得した
・職場で信頼関係が築けて人間関係が良好になった

現在はオンラインでも受講可能となっていますので、地方に住んでいる人や隙間時間を活用したい人にもおすすめのサービスとなっています。

デメリットとしてはやはり費用がかかってしまうという点ですが、コミュニケーション能力が向上することでその後の人生に役立つことは間違いないので、自分自身への投資としては充分に価値があるのではないでしょうか。

簡単1分で申込できる無料診断もあるので、少しでも興味がある人はまずは気軽に話を聞いてみると良いでしょう。

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