【初心者必見】SaaS営業とは?基礎知識と転職に役立つ情報を紹介!

SaaS営業とは

こんにちは、IT営業転職Infoを運営しているSHAMOです。

今回は「SaaS営業とは?」をテーマに、SaaS営業の基礎知識や仕事内容について詳しく解説します。

SaaS営業は年収が良くてテレワークもできるって聞くから転職したいけど、そもそもSaaS自体のことも分からない…未経験でも転職できるのかな。

20代であれば未経験でもSaaS営業に転職することは充分に可能ですが、もちろんSaaSの基礎知識は必要不可欠です。
SaaSの基礎知識がない状態でSaaS企業に応募したとしても、ほぼ間違いなく落選してしまうでしょう。

そのため本記事では、

  • SaaSについての基礎知識
  • SaaS業界で良く使われる用語
  • 未経験者向けの転職お役立ち情報

このような内容についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

SaaS営業とは

SaaS営業

まずは本記事のメインテーマである「SaaS営業」について、以下の3点の流れで詳しく解説していきます。

  • SaaSの概要
  • SaaS営業の役割
  • SaaS営業の特徴

なお、SaaS営業はIT営業(IT業界の営業職)の1部となりますが、IT営業について網羅的に解説した記事もありますので、気になる人は併せてご覧ください。

「IT営業とは?」をテーマに、IT営業の仕事内容などを詳しく解説した記事

SaaSの概要

SaaSの概要

SaaS(Software as a Service – サース)は、クラウド上で提供されるソフトウェアサービスです。

クラウドとは

簡単に言うと、クラウド(クラウド・コンピューティング)とは、インターネット経由でサービスを提供する形態のことです。

[ 代表例 ] ZOOM、Gmail、iCloud 等

インターネット経由でアクセスすることができるため、導入や運用が容易で、多くの企業が利用しています。

SaaSの定義

SaaSの定義

SaaSとは、前述の通り「インターネットを通じて提供されるソフトウェアサービスのこと」を指します。

従来のソフトウェアと異なり、インストールやアップデートの手間が省かれ、いつでもどこでも利用することができます。

また、料金も利用者数や利用期間に応じて支払うことができるため、初期投資を抑えることができます。

SaaSのメリット・デメリット

SaaSのメリット・デメリット

SaaSのメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
導入や運用が容易
低コストで導入可能
いつでもどこでも利用可能
柔軟性がありニーズに対応し易い
インターネット接続が必須
サービス提供者への依存
カスタマイズの制約がある
SaaSのメリット・デメリット

それぞれの内容についてもう少し詳しくみていきましょう。

メリット

導入や運用が容易
SaaSはクラウドサービスのため、インストールやアップデートが不要で導入や運用が容易です。

低コストで導入可能
初期投資を抑えられ、一般的には利用者数や利用期間に応じて料金を支払うことができます。

いつでもどこでも利用可能
インターネットがあれば、いつでもどこでも利用することができます。

柔軟性がありニーズに対応し易い
何かあればクラウド上のサーバを操作することで迅速に機能追加や変更が可能なため、ニーズに柔軟に対応できます。

デメリット

× インターネット接続が必須
インターネットが前提となるため、インターネット接続がない場合は利用ができません。

× サービス提供者への依存
サービス提供者が倒産するなどの事態が発生した場合、利用できなくなる可能性があります。

× カスタマイズの制約がある
クラウド上のソフトウェアを利用するため、基本的にはユーザ毎の個別カスタマイズは行えません。

代表的なSaaS用語

代表的なSaaS用語

SaaS業界で良く使われる代表的な用語について、簡単に解説します。

難しそうな用語が並びますね

あまり深くは解説しませんが、確かにそれでも眠くなってしまうような良く分からない内容もあると思いますので、一部については【ざっくり補足】もしていきますね。

全て今すぐ覚えなければいけない訳ではないので、何となく雰囲気だけでも感じとってください。

オンプレミス

自社やサービス提供施設内にサーバーやシステムを設置し、運用・管理を行う形態です。

【ざっくり補足】クラウドとは逆の概念です

API(Application Programming Interface)

ソフトウェア間でデータのやり取りや機能の共有を行うためのインターフェースです。
SaaSサービスでは、APIを利用して他のシステムと連携することが多いです。

【ざっくり補足】プログラム同士を繋ぐ仕組みのことです

MRR(Monthly Recurring Revenue)

顧客から毎月得られる収益のことを指します。
一定期間のデータを蓄積することで、ビジネスが成長しているかの判断材料になります。

Customer Churn Rate – カスタマーチャーンレート

顧客解約率のことで一定期間内に解約した顧客の割合を表す指標です。
この指標を活用することで、顧客の獲得コストの削減やユーザーニーズの確認に繋がります。

ARR(Annual Recurring Revenue)

毎年得られる1年間分の収益のことで、「年間経常収益」と呼ばれます。

【ざっくり補足】事業が成長してるかどうかのチェックができます

LTV(Life Time Value)

LTVは「顧客生涯価値」と言われ、顧客が取引開始から終了までの期間でサービスや製品に使う金額の総額です。

【ざっくり補足】「生涯」といっても生まれてから亡くなるまででなく、その企業との取引期間を指します

ACV (Annual Contract Value)

年間発注額のことで、ビジネスの年間契約規模や顧客間の年間契約額の差異を確認することができます。

PMF

顧客を満足させる最適なプロダクトを最適な市場に提供している状態のことです。

オンボーディング

顧客がそのサービスを使いこなせるようにサポートすることです。

代表的なSaaS企業

代表的なSaaS企業

代表的なSaaS企業をご紹介します。

テレビCMでも流れたりしてますし、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

  • Salesforce(セールスフォース):世界最大のCRM(顧客関係管理)ツールを提供しています。
  • Adobe(アドビー):デザインやマーケティング関連のSaaSサービスを提供しています。
  • Slack(スラック):ビジネスチャットツールを提供しています。
  • Zoom(ズーム):ビデオ会議ツールを提供しています。
  • Microsoft(マイクロソフト):Office 365というクラウド版のOffice製品を提供しています。

SaaS営業の役割

SaaS営業の役割

SaaS営業は、SaaSサービスを販売・普及させるための役割を担っていますがフェーズ毎に役割が分かれているのが特徴です。


その具体的には以下のとおり、マーケティング⇒インサイドセールス⇒フィールドセールス⇒カスタマーサクセスとう役割に分かれます。

フェーズごとのSaaS営業の役割

それぞれの役割についてもう少し詳しく見ていきましょう。

マーケティング

マーケティング

コンテンツマーケティングやSNS、ウェビナー(Webのセミナー)を活用して潜在顧客の発掘を行います。

また、問い合わせの中からリード(見込み顧客)をリストアップして、次のインサイドセールスに引き継ぎます。

インサイドセールス

インサイドセールス

インサイドセールスは、電話やメール、ビデオ会議などのリモート手段を用いて顧客とコミュニケーションを取りながら、商談を進める営業手法です。

マーケティングから降りてきたリード(見込み顧客)に対してアプローチし、商談獲得までを担います。

フィールドセールス

フィールドセールス

フィールドセールスは、顧客と直接商談を行います。

従来は訪問対応が一般的でしたが、最近、特にSaaS業界においてはWebを活用したオンライン商談が主流です。

インサイドセールスから降りてきた情報を素早く的確にキャッチし、スムーズに商談を行うことで成約率も上がります。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスはSaaS業界一番の特徴で、顧客がSaaSサービスを効果的に活用できるようにサポートする役割を担います。

カスタマーサクセスがしっかり機能することで、顧客の解約を防ぎ、継続してサービスを使っていただくことが可能です。

また、カスタマーサクセスが顧客とやり取りする中で別のサービスを提案することもでき、新たな商談発生にも繋がるため、そういった意味でも非常に重要な役割とされています。

カスタマーサポートについて

企業によっては「カスタマーサクセス」と「カスタマーサポート」を分けているケースも存在します。
(ちなみに私が勤めている会社も分かれています)
 
✓カスタマーサクセス…顧客満足度を調査したり、新たなリード獲得(見込み顧客)を行います
 
✓カスタマーサポート…顧客からの問い合わせ(使用方法やトラブル)に対応します

SaaS営業の特徴

SaaS営業の特徴

SaaS営業には、収益モデルの特性や一般的な営業スタイルとの違い独自の特徴があります。

収益モデルの特性

SaaSでは、定期的な収益(サブスクリプション)が特徴です。

何年か前から「サブスク」って言葉が流行りだして、今は一般的な言葉になりましたね。

顧客が継続して利用することで安定した収益を得られるため、長期的な顧客関係が重視されます。

一般的な営業スタイルとの違い

SaaS営業は、一般的な営業スタイルと比べてオンラインでの営業活動が中心となるため、そこは大きな違いでしょう。

ポイント

IT企業はリモートワーク(テレワーク)がし易い傾向にありますが、特にSaaS企業はその傾向が強いです

また、フェーズごとに役割が分かれているのも大きな違いで、カスタマーサクセスやサポートも営業の一部となります。

SIer営業との違い

SIer営業とSaaS営業は、提供するサービス形態や収益モデルが異なるため、営業手法も異なります。

SaaS営業とSIer営業は良く比較されますね。
実際どちらが良いんでしょうか。

そうですね、SaaS営業・SIer営業はどちらが良い・悪いはなく、その働き方や企業がご自身にとって合うのかどうかが重要ですが、ここではそれぞれの違いを簡単に解説します。

SIer営業

SI(システムインテグレーション)を行い、一度のプロジェクトで大きな収益を上げます。

案件毎にプロジェクトが進行するため、顧客としっかりと関係を築いて向き合う時間が長くなります。

SI(システムインテグレーション)とは

顧客の課題に合わせて、その解決策となる情報システムの企画・構築・運用等を一括して行うこと。

もっと簡単に言うと「顧客の悩みに合わせてシステムを作ったりすること」です。

SaaSとは異なり、システム開発を行うため顧客の要望に対応しやすいというのも特徴ですが、逆に困難な要望に対しては顧客と開発の板挟みになりやすいというケースも良くあります。

SaaS営業

SaaSはSIerとは異なり、1案件のスパンが短く顧客がどんどん増えていく傾向にあります。
また、初期導入費は安いですが、サブスクリプション型の継続した収入が発生するため、導入後のサポートにも力を割きます。

そのため、SIerよりも顧客数が多くなるのでよりスピード感を持った対応が求められるのですが、社内の情報も日々変動していく傾向が強く、キャッチアップ(情報を確認すること)も大変というのも特徴です。

常に情報が更新されていくから、いつも同じことばかりやってれば言いという訳ではないんですね。
変化についていける人が向いてそうです。

また、SaaS営業はリモートワーク(テレワーク)がし易く先進的な企業も多いため、働きやすいという特徴もあります。

更には、フェーズごとに役割が分かれているため、個人プレーではなくチームプレーの色が強く、1人のストレス負荷がかかりにくい傾向にあることも良い面かと思います。

【経験談】SIerでもSaaSのような側面がある企業も存在する

実際に私の会社がそうなのですが、SIを行いつつ、その後の運用保守でカスタマーサクセスを行っています。

カスタマーサクセスは専用の部署が設けられていて、既存顧客の解約防止や新たな商談獲得を目指して日々活動しています。

SaaS営業に必要なスキル・資質

SaaS営業に必要なスキル・資質
SaaS営業に必要なスキル・資質

次に、SaaS営業に求められるスキルや向いている資質について解説します。

このすべてに当てはまらなければSaaS営業は務まらないという訳ではありませんが、多くが当てはまる人はより適していると言えるでしょう。

SaaS営業に必要なスキル

SaaS営業に必要なスキル

まずはSaaS営業に必要なスキルを解説します。

論理的思考力

SaaS営業では、顧客の課題を理解し、適切なソリューションを提案するために、論理的思考力が求められます。

特にマーケティングやインサイドセールスにとって重要な要素です。

 コミュニケーション能力

顧客との信頼関係を築くため、コミュニケーション能力が重要です。

また、SaaS営業は社内での連携も非常に重要になりますので、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス全てにおいて必要なスキルでしょう。

ヒアリング力

顧客の課題や要望を正確に把握するために、ヒアリング力が必要です。

特にフィールドセールス・カスタマーサクセスにおいては顧客とのコミュニケーションのウェイトが大きいため、重要な要素です。

効果的なヒアリングにより、顧客に適切なサービスを提案できます。

提案力

SaaS営業では、顧客に最適なソリューションを提案する力が求められます。

説得力のある提案を行い、顧客の課題解決につなげることが重要です。

顧客と直接商談を行うフィールドセールスや、運用後の課題に直面し、アップセル・クロスセルを行うカスタマーサクセスにとって重要な要素となります。

 基本的なIT知識やビジネススキル

当たり前かもしれませんが、SaaS営業全般において基本的なIT知識やビジネススキルは必要です。

これにより、顧客とのやり取りや社内の連携・事務処理等をスムーズに行うことができます。

CRMツールの活用スキル

SaaS営業では、顧客情報や営業活動を効率的に管理するために、CRM(Customer Relationship Management)ツールを活用することが一般的です。

CRM(Customer Relationship Management)ツールとは

簡単に言うと「顧客に関する情報を一元管理するツール」のことで、各部署で得た顧客情報を集約することができます。

それにより部署間のスムーズな情報共有ができ、対応の漏れを防いだり、成約率をアップさせる効果が期待できます。

なお、未経験の場合はCRMツールの活用スキルを身に着けるのは難しいですが、無料ツール(インターネットやSNS)を活用して情報収集するなど、基本的な知識を身に着けることは可能です。

また、私の経験上、実際に使ってみるとそこまで難しいものでもないので、社内研修レベルで充分習得は可能と思われます。

SaaS営業に向いている資質

SaaS営業に向いている資質

次に、SaaS営業に向いている資質を解説します。

創造性

SaaS営業では、顧客に対して新しい価値を提案するために、創造性が求められます。

先にも述べましたが、SaaS業界は進化のスピードがとても速く、様々な情報をキャッチしながら常に課題解決を意識して取り組む必要があるのですが、そういった意味でも創造性が求められるでしょう。

また、時には既成概念に捕らわれず、独自のアプローチで顧客の課題解決に取り組むことも重要になります。

自己管理能力

SaaS営業は、オンラインでの営業活動が中心であるため、自己管理能力が重要です。

自らの時間やタスクを効率的に管理し、成果を出すことが求められます。

SaaS営業の仕事内容

SaaS営業の仕事内容
SaaS営業の仕事内容

次に、SaaS営業の仕事内容について、以下の4つのポイントから解説します。

  • SaaS営業の戦略
  • 営業プロセスの概要
  • 顧客とのコミュニケーション
  • チーム内での連携

それぞれ見ていきましょう。

SaaS営業の戦略

SaaS営業の戦略

まずはSaaS営業の戦略について解説します。

聞きなれない用語が多いかと思いますが、これもSaaS業界では良く使われる用語なので覚えておくと良いでしょう。

ターゲティング

ターゲティングは、効果的な営業活動を行うために、適切なターゲット顧客を特定することです。

SaaS営業では、業界、企業規模、地域などの要素を考慮してターゲット顧客を絞り込みます。

セグメンテーション

セグメンテーションは、顧客を特定の属性やニーズに基づいてグループ化することです。

SaaS営業では、顧客セグメントに合わせた最適なソリューションやメッセージを提案することで、効果的な営業活動を展開します。

バリューセリング

バリューセリングは、顧客に対してサービスの価値を具体的に伝え、課題解決につながるソリューションを提案する営業手法です。

SaaS営業では、バリューセリングを用いて顧客の課題解決を重視し、長期的な関係を築くことを目指します。

クロスセル・アップセル

クロスセルは、既存の顧客に対して、他の関連商品やサービスを提案する営業手法です。

一方、アップセルは、既存の顧客に対して、より高額なプランやオプションを提案する手法です。

SaaS企業は顧客と長期的な関係を築くことになりますので、クロス・アップセルを通じて、顧客の満足度を向上させるとともに、収益を増やすことが非常に重要です。

営業プロセスの概要

営業プロセスの概要

次に、SaaS営業における営業プロセスの概要についてです。

営業プロセスといっても難しいかもしれませんが、以下2点がポイントとなりますので、簡単に解説します。

リード獲得

SaaS営業では、リード獲得が重要です。

リード獲得とは

将来顧客になりそう、ないわゆる「見込み客」を探し出すこと

マーケティング活動やイベント参加などを通じて、潜在的な顧客を見つけ出し、商談の機会を増やすことが求められます。

提案・クロージング

リード獲得後、顧客に対して適切なソリューションを提案し、契約に至るまでのプロセスをクロージングと呼びます。

SaaS営業においてはフィールドセールスが行う商談もそうですが、カスタマーサクセスのクロスセル・アップセルにおいても重要なプロセスです。

顧客とのコミュニケーション

顧客とのコミュニケーション

次に、顧客とのコミュニケーションにおける重要な要素について解説します。

ニーズの把握

顧客とのコミュニケーションにおいて、ニーズの把握が重要です。

顧客の課題や要望を正確に理解し、適切なソリューションを提案することが求められます。

サポート対応

SaaS営業では、顧客からの問い合わせやサポート対応も重要です。

SaaS企業は顧客と長期的な関係を築くことがポイントとなるため、顧客の問題を迅速かつ適切に解決し、顧客満足度を高めることが求められます。

チーム内での連携

チーム内での連携

次に、SaaS営業におけるチーム内での連携について解説します。

SaaS営業は一般的な営業と比較して、チーム内での連携がより重要視されるので、押さえておくべきポイントでしょう。

プロダクトチームとの協働

SaaS営業は役割ごと(マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス)の連携も重要ですが、プロダクトチームとの連携も非常に重要です。

プロダクトチームとは

簡単に言うと「商品やサービスを企画・開発するチーム」のこと

顧客からのフィードバックをもとに、サービスの改善や新機能の開発に取り組むことが求められます。

クロスファンクショナルなチーム作り

SaaS企業においては、営業だけでなく他部門と協力し、クロスファンクショナルなチーム作りが重要です。

クロスファンクショナルチーム(CFT)とは

部門だけでなく社内全体で課題となっている物事に対して、その課題解決のために各部署から必要な人材が集められて集結するチーム体制のこと

これにより、顧客に対して最適なサービスを提供することができます。

実際に私の会社でも、複数の部や課から必要な人材を集めて、(元々の部や課とは兼任)で「○○室」といったチームが発足することもあります。

SaaS営業における課題(きつい部分)と解決策

SaaS営業における課題と解決策
SaaS営業における課題と解決策

SaaS営業にももちろん課題は存在します。よくSaaS営業がきついと言われている内容ですね。

それぞれの課題に対してのアプローチは企業によるかと思いますが、参考までに一般的な解決策についても併せて解説します。

顧客のニーズや課題の把握

 課 題 
SaaS営業では、顧客のニーズや課題を的確に把握することが重要ですが、リモート営業が主体であるため、直接顧客と対面できないことが難しさの一因となります。

また、SaaS業界は進化のスピードがとても速く、常に課題解決を行いながら変化しています。その変化についていくのもSaaS業界がきついと言われる要因です。

 解決策 
顧客とのコミュニケーションを重視し、電話やビデオ会議を活用して定期的に顧客との接触を持つことが重要です。

また、アクティブリスニングを用いて顧客の言葉に耳を傾け、適切な質問を行うことで、顧客のニーズや課題を的確に把握することができます。

アクティブリスニングとは

コミュニケーション技法の1つで、「積極的な傾聴姿勢」のことを指します。
相手の話をただ聞き流すのではなく、その中から話の本質を見出したり、見えていなかった課題を表面化させ、解決に導くことも期待できます。

さらには、情報のキャッチアップを意識して常にアンテナを張っておくことで、変化についていけない事態を避けることができるでしょう。

競合他社との差別化

競合他社との差別化

 課 題 
SaaS市場は競争が激しく、顧客に対して自社サービスの差別化を図ることが求められます。

要は、「自社のサービスが他社と差別化できていないと売り辛くてきつい」ということですね。

 解決策 
バリューセリングを用いて顧客の課題解決にしっかりと向き合い、自社サービスならではの価値や競合他社との違いを具体的に伝えることが重要です。

また、契約後は解約されることを防ぐため、長期的に信頼できる関係を築くこともポイントとなります。

売上目標の達成

売上目標の達成

 課 題 
SaaS営業は営業職ですので、基本的には売上目標が設定されます。

また、企業によってはノルマを課す場合もありますので、それがきついと言われる要因となります。

 解決策 
ターゲティングセグメンテーションを活用して効果的な営業活動を行い、商談の質と量を向上させることが重要です。

最初は難しく聞こえるでしょうし実践もできないかと思いますが、先輩や上司に教えてもらいながら徐々に慣れていけばOKです。

また、CRMツールの活用により、他部署と連携して営業活動の効率化を図ることで、売上目標の達成につながります。

ノルマについて

SaaS営業は他の一般的な営業と比較して、ノルマのストレスは少ない傾向にあります。
なぜなら、SaaS営業はチームでの目標設定が多く、個人ノルマという考え方が少ないからです。

また、実際に私の会社もそうですが、そもそもノルマが存在しない(チームの目標だけ設定される)企業も存在します。

チームワークの向上

チームワークの向上

 課 題 
SaaS営業では、さまざまな役割が連携して営業活動を行います。

しかし、チームワークが不十分であると効果的な営業活動が展開できませんので、コミュニケーションが苦手な方にはきつい部分となります。

 解決策 
CRMツールを活用したり、定期的なミーティングや情報共有を通じて、チーム内のコミュニケーションを向上させることが重要です。

また、役割間の理解を深めるために、クロスファンクショナルなトレーニングを実施することも効果的です。

SaaS営業の魅力と将来性

SaaS営業の魅力と将来性
SaaS営業の魅力と将来性

次に、SaaS営業の魅力や将来性について解説します。

SaaS営業は先に述べたようにきつい部分もありますが、とても魅力的な部分も多く、将来性も抜群です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

年収が良い

まず、IT営業自体が高年収に部類されますが、その中でもSaaS営業はSIer営業と並んで更に年収が良い傾向にあります。

実際、求人ボックスによると、SaaS営業の平均年収は590万円と非常に高い集計結果が出ています。

【仕事内容別】IT営業の平均年収
【仕事内容別】IT営業の平均年収(出所:求人ボックスにおける各求人の平均年収 ※2023年2月時点)

この「年収が良い」ということもSaaS営業が人気となる理由と1つですね。

なお、IT営業の年収については別の記事で詳しく解説していますので、よろしければ併せてご覧ください。

IT営業の年収について詳しく解説した記事

リモートワークができる

SaaS営業の大きな魅力の1つとして、「リモートワーク(テレワーク)ができる」ということが挙げられます。

リモートワークは自宅にいながらオンラインツールを活用して仕事を行うスタイルですが、一般的な営業職はあまり導入されていないものの、IT企業、特にSaaS業界においては営業職でもリモートワークが可能な企業が多いです。

また、リモートワークの主なメリットは以下の通りです。

  • プライベートの時間が増える
  • 通勤のストレスがなくなる
  • 家族と過ごす時間が増える

デメリットとしては自己管理が大変だったり、外出しないと体がなまってしまうということが挙げられますが、正直メリットが大きすぎて私は全く気になりません。

なお、リモートワークのメリットやデメリット等については別の記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。

リモートワークのメリット・デメリットについてまとめた記事

高い成長性

SaaS市場は急速に拡大しており、今後も更に成長が続くことが予想されています。

そのSaaS市場におけるSaaS営業においても、将来性は抜群と言えますね。

また、昨今ではAIや機械学習を活用した営業支援ツールが登場し、SaaS営業の効率化が進んでいます。

顧客データの解析や営業活動の最適化など、AI技術の活用により、SaaS営業はさらに効果的になると考えられます。

SaaS営業の未経験者が転職する方法

SaaS営業への未経験者が転職する方法
SaaS営業の未経験者が転職する方法

SaaS営業への転職を検討する際には、転職市場の動向や未経験者が転職するためのアプローチを理解することが重要です。

SaaS営業への転職を考えている人はぜひ参考にしてください。

転職市場の動向

転職市場の動向

最近のSaaS営業における転職市場の動向について解説します。

市場規模の推移

市場規模の推移

SaaS市場は、ここ数年で急速に拡大しています。

実際に、総務省の令和3年通信利用動向調査の結果によると、SaaS(クラウドサービス)を利用している企業の割合は上昇傾向が続き、現在7割に達しているとう結果が出ています。

クラウドサービスの利用状況
クラウドサービスの利用状況(出所:総務省「令和3年通信利用動向調査の結果」)

更には、SaaS(クラウドサービス)を導入した場合に「効果があった」と回答した企業が約9割にも上り、その効果が顕著に表れています。

クラウドサービス利用の効果
クラウドサービス利用の効果(出所:総務省「令和3年通信利用動向調査の結果」)


これだけのデータが出ていますので、これからのSaaS市場はまだまだ成長していくことが見込まれますね。

求人の動向

求人の動向

市場規模の成長に合わせてSaaS営業の求人も増えており、未経験者でも充分にチャンスがある転職市場となっています。

実際、dodaの転職求人倍率レポート(2023年1月)では、「IT・通信」の求人倍率が全体トップの6.57倍(つまり、大きな人手不足)となっていて、SaaS営業の求人倍率も上昇傾向にあると推察されます。

また、求人ボックスにおける「未経験OKのSaaS系求人数(※)」も約4,000件と非常に多く、SaaS企業が人材を求めていることが分かりますね。
※2023年5月現在の検索結果(検索条件:SaaS、未経験OK、正社員)です

未経験者でも転職可能?

未経験でも転職可能?

「SaaS営業に未経験から転職できるのか?」という疑問についてですが、結論、20代であれば充分に転職できる可能性はあります。
※30代でも可能性はありますが、難易度はかなり高くなります。

事実、上述したようにSaaS企業における「未経験OK」の求人は数多く存在しますし、SaaS営業に必要なスキルや向いている資質で解説している内容に当てはまる人は、より適正が高いと言えますのでおすすめです。

ただし、SaaS営業はIT業界の中でも人気職種となっているため、選考の倍率が高くなってしまうことが予想されます。

次に解説するアプローチを適切に行うことで、より転職成功の確率を上げることができるでしょう。

未経験者が転職するためのアプローチ

未経験者が転職するためのアプローチ

SaaS営業未経験者が転職成功するためのアプローチを解説します。

あくまで一例ですので転職成功をお約束できるものではありませんが、間違いなく転職成功には近づきますので、本気で転職を考えている人はぜひ行ってください。

無料ツールの活用(インターネットやSNS等)

無料ツールの活用

SaaS営業に関する知識を身につけるために、まずはインターネットやSNSで情報収集を行いましょう。
無料のツールを活用して、基本的な知識やスキルを習得できます。

ちなみに、本記事も無料で情報収集ができるツールの1つです。

本記事でSaaS営業の基礎知識を網羅的に解説していますので、あとは「気になった内容」や「もっと深く知りたい内容」について情報収集を行いましょう。

セミナーや勉強会への参加

セミナーや勉強会への参加

SaaSに関するセミナーや勉強会も実施されているケースがあるので、機会があればそこに参加して業界の最新情報やノウハウを学ぶこともおすすめです。

この手のセミナー等は有料の場合もありますが、内容的に価値を見出せるものについては投資することをおすすめします。
ただし、明らかに高額だったり内容が薄そうな場合は損をする確率が高いので、スルーするのが賢明です。

なお、セミナーや勉強会はタイミングの問題もありますので必須ではありません。

無料ツールや次に紹介する転職エージェントを活用するだけでも、充分に情報収集や学びがあると思われますので、タイミングが合えば程度で捉えて頂ければと思います。

転職エージェントの活用

転職エージェントの活用

未経験者が転職する上で1番重要なのが、転職エージェントの活用です。

転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報や転職に関するアドバイスを受けることができますので、
特に、未経験者や転職経験がない人は、転職エージェントの活用を強くおすすめします。


転職エージェントを活用せず、1人で転職活動を行った場合は以下の内容が懸念されます。

  • 希望する条件に合う求人が見つからない
  • 余計な手間や時間がかかってしまう
  • 業界や企業の情報が入手できない


転職エージェントでは専門のキャリアアドバイザーがサポートしてくれるため、上記の懸念事項が解消されて、転職活動がスムーズに進むことが期待できます。

全て無料で利用できるため、活用しない手はないですね。

ちなみに、転職エージェントに登録したからと言って必ず転職しなければいけない訳ではないので、新しい気づきの発見や情報収集といった意味だけでも充分に利用する価値があります。

なお、IT営業転職Infoでは、20代・未経験に強い転職エージェントをまとめていますので、よろしければ活用してください。

IT営業に強い20代・未経験向けの転職エージェント

終わりに

今回はSaaS営業の仕事内容やその魅力、未経験からの転職について解説してきました。

SaaSはIT業界の中でも最近トレンドになっていて、年収や働き方の面でもとても人気のある業界です。

本記事が少しでもSaaS営業への理解や転職を考える際の参考になれば幸いです。

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